映画

リプリー【人の人生乗っ取り系サスペンス‼︎】

暫く前までどのサブスクにも無くて、DVDも滅多に売って無かった「リプリー」をたまたまU-NEXTで見つけて、懐かしさのあまりまたまた視聴してやっぱり面白いな…と再確認したエヂです⎛´・ω・`⎞

*本ページにはU-NEXTのプロモーションが含まれています

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英題は「The Talented Mr.Ripley」であり、この作品はアラン・ドロンの「太陽がいっぱい」という作品のリメイクである事は非常に有名な話なんだけど、「太陽がいっぱい」とは少し違う部分があり、どちらも甲乙付け難いんだけど、平成ボーイが観やすいのは間違いなく「The Talented Mr.Ripley」の方だと思う

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この作品は所謂、「人の人生乗っ取り系」であり、オリジナルは1960年の作品なんだけど、丁度同じ1960年に日本でも松本清張による「人の人生乗っ取り系」である「砂の器」が発表されている…という偶然は興味深い事実である…

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あらすじ

時は1950年代のニューヨーク…

貧しく孤独だが才能溢れる青年トム・リプリー(マット・デイモン)は、ピアノの腕を活かして友人のパーティーでピアノ弾きの代役のアルバイトをしていた

そのパーティーの場で友人の代役を演じるためにプリンストン大学の制服に身を包んでピアノを弾いていたトムは、裕福な実業家ハーバート・グリーンリーフ(ジェームズ・レブホーン)に彼の息子、ディッキー・グリーンリーフ(ジュード・ロウ)と同じプリンストン大学の卒業生だと勘違いされ声を掛けられる

とっさにディッキーの友人を装ったトムは、その真面目で好青年感溢れる雰囲気でグリーンリーフに気に入られ、イタリアの港町モンジベロで遊び呆けているディッキーをアメリカに連れ戻すように依頼される

リプリーはディッキーを連れ戻すためイタリアに行く

大富豪からの依頼は給料も良く、経費も全部グリーンリーフ家持ちで、おまけにイタリア旅行まで兼ねる依頼とあってトムは快く引き受け、ジャズが好きだというディッキーに合わせるためにジャズに関する知識を猛勉強してイタリアに向かう

イタリアで恋人、マージと気ままに暮らしているディッキーを見つけたトムは、大学の友人を装って彼に近づき、招かれた彼の家で実は彼の父に依頼されて彼を連れ戻しに来た事を告げる

最初は反発するディッキーだったが、トムがジャズに詳しい事を知ると彼を気に入り、元々彼の周りに居ないタイプのトムを珍しがって毎日のように連れ回すようになる

やがてディッキーの恋人や友人たちと交流し、次第にディッキーに対する嫉妬や憧れを募らせるトムはいつしかディッキーに憧れ以上の愛情を抱き始める…

しかし、やがて時が流れるうちにディッキーは徐々にトムに飽きてしまい、逆に必要以上に自分に懐いてしまったトムの事を疎ましく思うようになる

そしてある日、はっきりと関係を断ち切ろうと激しい言葉で罵ってきたディッキーをトムは突発的に殺してしまう…

ディッキーを殺害し、動揺を隠せないままホテルに戻ったトムは、ホテルのフロント係にディッキーと勘違いされるが、逆にその事がキッカケになりトムはディッキーになりすます事を思いつく

やがてトムとディッキーの二重生活を送るようになったトムは、ディッキーの金で物を買い、ディッキーの服を着て、ディッキーの部屋で悠々自適な暮らしを送るようになるが、その様子を見たトムの友人フレディはトムを怪しむようになり、ディッキーの事を色々と探りを入れ始める…

トムはいよいよ自分の秘密に気付き始めたフレディも突発的に殺害してしまい…

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マット・デイモンの演技が良い

映画評論家からは「不安定」、「演技が弱い」と酷評されているマット・デイモンなんだけど、個人的にはウブな好青年が自分の欲のために罪を重ねながら嘘を繰り返す間にモンスターになっていく様子はリアルで凄く良いな…って思える

イノセントで無垢な笑顔が段々と策師になっていく様は凄く狂気を感じるし、適役に見えるんだけど映画評論家曰く「アラン・ドロンのトム」を見て無い人にしか通用しない…と言われていたりする

ただ、「太陽がいっぱい」はそもそも古過ぎる作品でもあるし、キャラクターの内面の描き方なんかも今の作品とは違ってわかり難かったりする(特に前半)ので、個人的にはマット・デイモンのトムの方が感情移入しやすいとは思う

マット・デイモンと言えば、ジェイソン・ボーンシリーズや、インターステラーなんかにも出演していて、近年は凄く余裕すら感じる演技なんだけど、この「リプリー」時代は初々しさが漂う歪んだ笑顔というマット・デイモンの魅力が爆発していると思うんだ

また、脇を重ねる役者陣も良い俳優さんばかりで、中でもジュード・ロウは彼が一番輝いていた頃なのでは無かろうか…と、思う程に富豪の放蕩息子ディッキーに適役だと思えるし、彼のややこしい友人フレディ役の「フィリップ・シーモア・ホフマン」なんかもいやらしさ全開で最高だし、トムに惹かれる富豪の娘「メレディス」には「ベンジャミン・バトン」、「ドント・ルックアップ」のケイト・ウィンスレッドが品のある演技で華を添えていたり…と、誰もが適役を演じているのがこの作品全体の魅力に繋がっているような気がする

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実はパタリロ系

秘密…でも無い

この映画に出てくるマット・デイモン演じるトムはディッキーに惹かれる間に彼に恋してしまう同性愛者だったりするんだけど、実はここは原作には無い部分だったりする

何故にこの展開にしたのかは謎だけど、ディッキーに対する嫉妬を妬みや金欲しさの欲望よりも恋心にした方が伝わりやすいからなんだろうな…ってのは想像にやすい

しかし、アメリカ映画ってゲイとかバイとかやっぱり自然に出てくるのは、もはや社会がタブー視してませんけど…って感じなんだろうな…

トムはディッキーを殺めてからも、かつてマージをエスコートしていたピーターという青年と愛し合うようになったり、と…中々パタリロな展開だったりする

最近でこそ日本でも「エゴイスト」のような同性愛映画が作られるようになって来たけど、あちらに比べるとまだまだマイノリティな感覚は禁じ得ない

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この映画で見られる、男同志のアレがそこに自然にある感…みたいなのは、まだまだおとぎ話的な感覚がするなぁ…なんて思いながら観てました

サスペンスとして凄く面白いし、ハラハラ感もあって2時間あっという間のリプリー

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