映画

エゴイスト

アタシが好きな俳優さんナンバー1である、鈴木亮平さんが主演する新しい映画が一昨日から公開されているという情報を、たまたまYOUTUBEで見つけて急遽映画館を予約、昨日映画館に突撃してきたエヂです⎛´・ω・`⎞

引用:エゴイストオフィシャルサイト|https://egoist-movie.com

変態仮面の時は、「こんなイロモノ映画やる人居るんだ…」くらいにしか思って無かったのですが、「テセウスの船」あたりでハマってしまって、「孤狼の血 LEVEL2」で決定的になった感じです

成り切る憑依型俳優さんとしては他の追従を許さない感じが、古くはロバート・デ・ニーロに通じるな…と…

因みにアタシの中学校時代の美術で作ったレリーフは、ロバート・デ・ニーロが暗闇からこちらを観ている姿だったりして、当時のクラスメートには「誰なんそれ?」みたいな目で見られていました…⎛´・ω・`⎞

テーマは所謂、「ジェンダー」

映画「エゴイスト」をざっくり言うと、「同性愛者のラブストーリーをドキュメンタリータッチで描いた作品」という感じです

映画は15禁になっていて、15歳未満は観たらダメ!という扱いになっていますが、内容としてはこれは15禁どころか18禁に相当するのでは…と…それくらい性描写が露骨です

もう、凄い…:(;゙゚'ω゚'):(ゴクリ…

前半30分、出会いから交際に発展するまではかなり濃く、人によっては拒絶する人も…って感じもする程ですが、キスするまでの2人の視線の交わし方やなんかは完全に男女のそれと変わらず、何というか非常に既視感があるというか、心情が理解できるんです

ちょっとディープな絡みに関しては、必要なパートであるのは観終わってから理解出来ますし、この映画は割とパートが明確に別れており、パートが変われば描写もガラリと変わるので、ずーっと18禁の描写が続くワケではありませんし、寧ろ中盤から後半はそういうパートは無くなっていきます

ただ、出だしが凄いのでちょっと引いてしまった自分も居ましたね…

冒頭でも書きましたが、この映画はドキュメンタリー風の要素があり、1回カメラが回ると結構長回しされるような感じで展開していきます

派手さは無いし、長回しなのでやや中弛みするような場面もありますが、細かい描写の中のリアル感や、登場人物の気持ちに視聴者の考えが入り込む余地があるように敢えてドキュメンタリー風にされているのかな…ってのはアタシの感想⎛´・ω・`⎞

ストーリーに関して、ネタバレになるので公式で紹介されている以上に突っ込む事はしませんが、個人的には予想外のストーリー展開で非常に楽しめました

ストーリー

幼い頃から同級生から「オカマ」、「おとこおんな」と呼ばれ、いじめられてきた斉藤浩輔(鈴木亮平さん)

14歳の時に病気で母親を亡くし、その死をも侮辱した同級生達への怒りを糧に、自分を見下す連中とは違うところで生きて行こうと猛勉強をし、進学校を経て田舎町を飛び出し、東京の出版社でファッション関係の仕事をしながら暮らすという自由な暮らしを手に入れる

「ファッションは自分を護るための鎧」

「身に纏うもので自分を造る」という考え方は妙に解る気がする…

Mαmma always says there's an awful lot you could tell about a person by their shoes.

Where they're going...Where they're been.

靴を見れば、その人のことがいろいろわかるって、ママがよく言ってた。

どこに行くのか…どこに行っていたのか。

引用:フォレストガンプより

浩輔はファッションによって「自分」を造りながら…虚勢を張りながら、東京で編集者として働き、そして仕事が終わればゲイの仲間達と気ままな時間を過ごす…という日々を送る…

そんなある日、少し体型が怠けて来た事が気になりトレーニングを始めた浩輔は、病気のシングルマザーである母を支えながら暮らすパーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚さん)と出会う

母の死から逃げるように東京に出て、虚勢を張りながら暮らす自分とは対照的に、純粋で無垢な龍太に惹かれる浩輔…

一方で、龍太も浩輔の鎧の中にある優しさを見つける…

互いに惹かれあう2人が深い関係になるのに時間は掛からなかった…

そして満ちたりた日々を重ねるようになる2人…

しかし、そんな2人には予想だにしない運命が静かに迫っていたのだった…

エゴイストってどんな意味?

そもそも題名になっている「エゴイスト」とは、ざっくりいうと「自分勝手」という事になります

難しく書くと「利己主義」であり、ガンダム好きなら全員が知っている言葉でもある

エヂ

エゴだよそれは!!

で、この映画では誰がエゴイストなのかというと鈴木亮平さん演じる浩輔がエゴイストなんです

与える愛は身勝手なのか?

他人が被害を被るのを理解しているクセに自己の利益を追い求めるのが自分勝手との違いなのかな?って思っていたのですが、映画の中で浩輔が自分のエゴに悩み苦しむ事になるのは事が全て終わってからなので、「他人が被害を被るのを理解している…」という解釈ではないのかもしれません

因みに、この映画エゴイストでは「愛は身勝手」というキャッチコピーが使われています

鈴木亮平さんがいい…

平成、令和の俳優さんの中ではやっぱり頭一つ抜けている演技力なんですよねぇ…

今回も、ちょいちょい醸し出すオネエな感じから、電話で一瞬だけ感情を出しながら「エ”ッ!?」っていう場面があるんですけどこれが鳥肌ものです

あの「エ”ッ!?」はなかなか言えないと思う

今回の作品は非常に難しい役どころながら見事に演じきっておられると思います

相手役の龍太を演じるのは、何とあの元THE BOOMのボーカル宮沢和史の息子さんである宮沢氷魚さんで、お父さんの面影ありまくりで驚きましたね

アタシはこの息子さんが居るのも、俳優をされているのも全く知りませんでしたので最初はちょっと、え…2世なん?大丈夫?って思ったんですけど、杞憂でしたね

長身ながら華奢で白い肌とかフレッシュな感じがぴったりハマってました

「ラブストーリーは観終わった後に何も得られるものが無いので見ない方がいい」なんて話を聞いた事があるのですが、あの…感情を刺激する感じ…何か感情に触れられるような感じ…っていうのはアクション大作であろうが、ノンフィクション作品であろうが、感じる事は無いのでこの感覚…ってのが「得るもの」である気がする

感情に何かが触れるこの感覚…

泣ける映画じゃ無いし、感動する…とかでも無い

ただ、何かちょっと考えちゃいます⎛´・ω・`⎞

でも本当、これ「男同志」ってのを除けば、純粋にラブストーリーなんです

でもやっぱり、描かれる「男同士」故の苦悩を見ると、ただのラブストーリーでは無いという事が解る…

京都では新風館の地下にある「アップリンク京都」でのみ上映という…鈴木亮平さん主演映画にしては考えられない程、小規模な上映

この映画館に行ったのは初めてだったんだけど、あぁ…なるほど…って思えるような…何かそういう新しいものが好きな人、アンテナを張っている人が好きそうな、空間になっています

凄くアートな空間

何と無くKYOTO GRAPHIEっぽい…というか、所謂、映画館というよりは何かアートよりなテイストを感じる場所になっています

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しかし、映画って本の2時間程で観る前と後で凄くリフレッシュできちゃうので凄くいいですね!


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