映画

アイアムアヒーロー【日本人ゾンビも悪く無い!漫画実写化成功の1つの形】

最近はもう全然漫画を読まなくなったんだけど、その昔はスマホに大量の漫画をダウンロードしていて、電車や飛行機の待ち時間に読み耽っていたエヂです⎛´・ω・`⎞

何で読まなくなったんだろう…って、考えると生活スタイルが変わった事と、サブスクの普及…ってのが大きいのかもしれませんね

昨今はNetflixやU-NEXTで映画を、YouTubeで動画をダウンロードする事が出来て、いつでもどこでも視聴可能なんだもんね

と、言うワケで先日U-NEXTで観た「アイアムアヒーロー」の感想を書いてみたいと思います

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あらすじ

売れっ子漫画家を目指す35歳の鈴木英雄(大泉洋さん)は、漫画デビュー作で連載開始してから僅か半年で打ち切りに遭い、借金まで背負いながら未だ再連載を目指す日々を過ごしている

他の漫画家のアシスタントとして悶々とした日々を送りつつ、ネームを描いては出版社に持ち込みを続ける日々も気付けば早3年…

そんなある夜、英雄はそんな不毛な毎日に疲れ果てた恋人、黒川徹子(片瀬那奈)と口論になり、徹子の家から追い出されてしまう

一方、街では謎の「噛み付き事件」が多発

街には警察が繰り出し、人々が突然誰とも構わず噛み付きだす騒ぎはどんどんと大きくなり、やがて都内の建物から次々と煙が上がるように…

一方で徹子から謝罪するような電話を受けた英雄は再び徹子のアパートに戻るが、徹子は英雄の目の前でゾンビ化し、英雄に襲いかかってきた

もみ合いになる中で徹子は動かなくなり、何とか難を逃れた鉄雄は昔、趣味にしていた猟銃を手に漫画家の事務所に戻る

ところが、漫画家の事務所でもやはりゾンビ騒動が起きており、英雄はゾンビと化した漫画家とそのアシスタントに襲われる

街の様子がどんどん悪化して行く中、英雄はたまたま居合わせた女子高生早狩比呂美(有村架純)と千倉(風間トオル)という会社役員と共にタクシーで脱出を試みるが、途中社内でゾンビ化した千倉と千倉に噛まれゾンビ化した運転手によって車は大破する

目覚めた英雄と早狩比呂美は沢山の車が大破し、炎上する都内の様子を眺めながら、富士山が見える方角に避難を試みるが…

リアルゾンビは出来が良い

正直、最初は日本人にゾンビ出来るん?って思ってた

正直、この映画を観るまで「日本人がゾンビを演じる」という事に懐疑的だったんです

理由は明白であり、ゾンビという架空の存在が現実感のある日本人と組み合わさった時に現実感が無さそうな気がしたから…なんだけど、この映画のゾンビは実に良く出来ていたんだ

私達が知る所謂、欧米ゾンビよりもリアリスティックな化け物感に溢れるゾンビになっており、感染すると血管がドス黒くなり顔が崩れていって人外になる感じはリアルで嘘っぽさを感じない

噛まれる事でゾンビが発症する設定はClassic!

また、ゾンビは基本生きていた頃の習慣によって動き、会話は成立しないが習慣で話していた事を口から発する点なんかはアッチ系のセオリーでは無くて面白い…

あっちはただ獲物を探して徘徊するだけですからね

噛まれたら凄いスピードで豹変するメカニズムと、何処をやられたら機能停止するのか…っていうのがイマイチ不明瞭だったりするんだけど、考えてみたら変にルール付けする必要もないのかもしれない…

頭を狙えば…っていうのはアメリカゾンビのセオリーだもんな

大泉洋さんが良い

この映画「アイアムアヒーロー」は漫画が原作であり、何を隠そうアタシは全巻電子書籍で持っていたりするんだけど、この映画版はヒーロー…つまり漫画の鈴木英雄像をかなり忠実にトレースしており、大泉洋さんが凄くハマっている

漫画の実写化と言えば、ハリウッドがやらなくてもいいのに勝手に原作を歪曲して実写化し、結果的に誰も喜ばないアレになる…っていうのが常なんだけど、その観点から見ればこの映画は実写化成功だと言えるかもしれない

漫画の実写化としては非常に高い完成度を持つ

大泉洋さんの表情と声が鈴木英雄のダメっぷりを上手く具現化しており、大泉洋さんをモデルに鈴木英雄が描かれたのか…と思える程である

周りの共演人も漫画家アシスタントであり女子アシスタントのストーカーをコミカルに演じるドランクドラゴンの塚地武雅氏、生き残ったコミュニティのボスを演じる吉沢悠氏、半分しかゾンビ化しない有村架純さん等々、皆さん凄く自然で良かったなぁ…と思いつつ、やはり頭1つ抜けていたのは長澤まさみさんだったなぁ…と、思える

殆どスッピンで出演されていたんだけど、びっくりするくらい地が綺麗な人なんだな…ってのが、映画以外に印象に残ったのは予想外…_(┐「ε:)_

2時間にするには長すぎる原作

漫画は全22巻という事で、この数字を聞くだけでもう2時間の映画枠に納めるのが不可能なのは言わずもがなであり、映画版は漫画版の1エピソードを切り取ってあるに過ぎない

引用:映画アイアムアヒーロー公式サイトより|https://avex.jp/iamahero/

映画版ではゾンビに噛まれながらも半分しか発症しない女子高生早狩比呂美(有村架純)の立ち位置がメチャクチャ中途半端であり、結局最後まで何のメリットも無いまま「何故なのか?何だったのか?」というのが解らない

ありがちなゾンビの世界で商業施設に逃げ込んだら先駆者が居て、色々あってその中で統率者が変わったりして、ワチャワチャしてる間にゾンビの大群が来たでござる…みたいな流れは名作「DAWN OF THE DEAD」へのオマージュなのは明白

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ここで狩猟銃1本で立ち向かうヒーローが鈴木英雄なんだけど、あのへなちょこがものの数分でゾンビの大群相手に大立ち回りを演じるのは些か無理があるようにも見える…

ここはU-NEXTあたりで連ドラ化してくれた方が良かったのでは…って感じがする

一応、映画は続編を作ろうと思えばできる終わり方なんだけど、2016年に作られた映画の続編が今になって作られる事は無いので、続編はもう無い…という事なのだ

やっぱ連ドラで良かったんじゃない?って思えて仕方ないけど、まぁジャパニーズゾンビホラーとしては非常に違和感無く観る事が出来る作品だと思う

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