京都グルメ

鳥さき【予約が取り難いことで知られる焼き鳥の名店!】

2022年10月15日

焼き鳥ってたまに無性に食べたくなるんですけど、居酒屋さんとかで食べるとちょっと違うし、やっぱり炭火でじっくり焼いた最高に美味いヤツが食べたい!…ってなるとチェーン展開している焼き鳥屋さんがお手頃でいいんだけど、じゃ最高の焼き鳥って一体、どんな味なんだろう…って、何となく思い立って「鳥さき」さんの予約合戦に参戦したのが今年の初夏…

どうもエヂです⎛´・ω・`⎞

このお店をご存知のあなたはグルメかもしれない…

クライマックスの提灯写真撮影

そのくらい、このお店は京都市内では知る人ぞ知る焼き鳥の有名店であり、予約を取るのがめちゃくちゃ難しい事でも有名…

予約が取れないと言われるお店は、多くのケースとして常連さんが来店時予約で埋めている…ってパターンが多かったりするのですが、「鳥さき」さんは来店時予約は出来なかったりして、ガチ予約のみという男前なスタイルだったりします

アクセス

最寄駅は京都市営地下鉄「烏丸尾池駅」

烏丸通りを北に進み、最初の十字路を西(左折)に入って、1本目の十字路を過ぎて、次の十字路の真ん中あたりの北側(右手)にあるのが「鳥さき」さん

外から見ると、本当にただの家であり、外観もあまりにも周囲に溶け込み過ぎていて、ここがお店だという事も解らない程…

一応、看板は上がっては居るものの、このお店を目指して来ないとちょっと解らないと思われます

知らないと焼き鳥屋さんだとは思えない

予約合戦を制すところからスタート…

「鳥さき」さんは焼き鳥店としては非常に珍しいミシュランガイドに1つ星として掲載されている事もあり、予約合戦は熾烈を極めます…

2023年ミシュランガイド1つ星掲載おめでとうございます!

予約システムを先に説明すると…毎月1日の午前11時から翌々月の予約が開始されます

予約は基本的には「鳥さき」さんのインスタグラムから飛べる予約システム「トレタ」上で行われ、時間になるとその「トレタ」が全く繋がらなくなる…という…まぁ…中々に予約するのが難しく、実は繋がらなくても開始10分で全部埋まってしまっているというのが実情だったりする…

これに関しては真正面からブツかって行くよりも、予約を取りたい執念に任せて考えれば実は予約は取れたりしますし、普段からネットで競ってポチる機会が多いアタシ達ゲーム馬鹿の方が一日の長があるシステムでもあるので裏をかける気がします…(もやっとした言い方ですがご了承ください)

コの字カウンターに集い、火入れ開始ッ!

予約合戦を制した猛者達は時間前に「鳥さき」さんの前に集う事になる

客層としてはやっぱり所謂、中年の男女、会社関係と思しき男女3人組に混じって上品そうなソロのご婦人…って感じで、総じて若い面々…

お店はかつて2部制でしたが現在は1部飲みでスタートは午後6時から…以前よりも余裕がある感じになりました

必要なモノ以外何も無いシンプルなカウンター

中に入ると東京は「鳥しき」のシンボル入りの蒼い大幕が貼られたコの字カウンターの世界がお出迎え

日本的でありながらオシャレな店内

焼き場に立って火入れをするのは銀座「鳥しき」で修行した焼き鳥一筋20年の畑智巳氏…

先ずはお弟子さんがお客さん1組1組に今夜の概要を説明、その後、畑氏が1組1組挨拶に回る…という、もう何か食べる前から…焼く前から「鳥さき」劇場前回でびっくりした…

午後6時になると一斉スタートで、まずは飲み物を聞いて貰える

ここは先ず生ビールである…

まずはビール…

おっと、奥の御仁は夫婦でシャンパンのボトルを開けている…初めてじゃないんだな…やるな御仁!

因みにコースは決まっており、おまかせ1本である

で、生ビールを飲むんだけど、先ずは墨を完全に安定させる工程…これ多分、5時以前からやってるんだろうけど、まだ完全調整は済んで無い模様で、まだ鳥が焼かれるより前に生ビールが無くなるw

アタシが2杯目の生ビールを飲む頃に焼き鳥の火入れが開始…ぃょぃょである…

今回、焼き場に立つ畑氏の真ん前に座る事が出来、その火入れの様子をつぶさに観察させて貰う事が出来た…

何と言うか…ただ焼くだけじゃないんです⎛´・ω・`⎞

焼き場の前には何種類もの焼き用タレが並ぶ

遠火では無く超近火で焼いては少し休ませ、何種類ものタレを塗りながらひっくり返し…

そしてそれは運ばれて来た…

いよいよ焼き鳥がコース始まる!

かしわもも肉

う…美味い…(´;ω;`)

不覚にも一口目で持っていかれる、この感じ…

肉の焼き加減、味付けから水分加減まで素晴らしいバランスで、もの凄くジューシーなのだ…!

アタシが関心しながら焼き鳥を噛み締めている間にも次の串が焼かれて行く…

もう砂肝なんかジャリジャリのブリブリである…( ˘ω˘

凄くジューシーで噛むと肉汁のジュースが溢れるせせり

せせりってイメージ的には鳥の首の部分なのかな?スーパーなんかでは安くで売られている端の肉…って印象なんだけど、そのせせりを折り畳むように串に刺して肉汁を閉じ込める事で旨味を倍増させているような…そんな一品

多分、家庭で調理してもせせりはここまで美味くはなら無い…

アタシのキライなハツは血抜きせずにそのまま焼かれているらしいが、新鮮なせいなのかなんなのか内蔵特有の臭みは全く無く、キライなのに美味しいとさえ思えた…血の味は皆無である

全然臭みが無いハツ

コースは焼き鳥だけでは無く、季節の野菜なんかも間に入って来て、多分これは肉ばかりにならないように工夫されているのだと思う

端に置かれたまな板の上に次の次くらいまでの串が置かれるので、食べながら「あ〜…次はあれか…その次はナス?」みたいな感じで先が見えるようになっている

水分を閉じ込めるように焼かれたナス

このナス枠は季節によって変わるみたいだけど、水分をたっぷりと閉じ込めたナスをひと噛みすると凄くジューシー…なんで那須がこんなに美味いんだよ…って思った…

京都並河商店の厚揚げ豆腐

京都在住の人でも知らないと思われるこの並河商店さんについて、ちょっと調べてみると大正14年創業という老舗中の老舗のお豆腐屋さんであり、京都駅近所にあるらしい…

今度買いに行ってみようかしら…と思いつつ…箸を入れ…口に放り込むと、その濃厚な旨味と大豆の香りが口一杯に広がるのだ…

買いに行って家で食べても美味しいかもしれない…今度行こっと…⎛´・ω・`⎞

「鳥さき」さんのクライマックスはちょうちんである

写真を撮れるようにゲストを1周してくれる

こんなの普通に焼き鳥として見たこと無いだけど…と思いつつ…ちょうちんとは鶏の卵巣の中で卵の形になる前の卵黄の部分である「きんかん」と、それを繋ぐ輪卵菅や卵巣の部分からなる「ひも」からなる部位のようで、「鳥さき」さんのはレバーなんかも刺してありました

噛むと卵が割れて、何ともコクのある味わい

もう何から何まで美味い…( ˘ω˘

凄い気配りと黒子感

串を手に取り噛み締め…隣にいる嫁と味について2、3会話をして、前に向き直ると汚れていたお皿が新品に変わっていたりする…

あれ…?さっき捨てたゴミが無くなってる…

口直しの大根おろしが少なくなるや否や次のものに入れ替えらる瞬間を見た時、エゲツない仕事ぶりに関心する…

ビールが少なくなると、さっ…とメニューと笑顔で「何になさいますか?」である…:(;゙゚'ω゚'):

仮に私が飲食店を経営していたなら間違いなく社員研修に来ると思える程に素晴らしい接客…

この塩加減も凄く大切…これで味が変わるんだ…

よく見ると畑氏の後ろに立っている男性は温和な視線をコの字カウンターのあちこちに飛ばしている…

そして、電光石火の早業で動く…

そして仮にその男性が他のお客さんのお皿を取り変えている時に前のお客さんのビールの用意が出来たら、焼き場に立つ畑氏自らがさっ…とカバーに入るのだから凄い…

コースは割とボリューミー

焼き鳥コースは焼き鳥12種と親子丼かそぼろ丼にデザート…という組み合わせ…

12種か…大丈夫だな…⎛´・ω・`⎞

と、思っていたが、1串がデカいのと1本1本出てくるまで間があるのでかなりお腹に来るのだ…

串としては最後の手羽中が来る頃にはかなりお腹が一杯だった…

ここまで来たら終わりは近い…

途中で野菜とか、鳥に関係無い物は挟みますが、結局は鳥一羽丸ごと食べるような感じなのかな

最後の丼は親子丼にしてみたが、恐らく正解はそぼろ丼だったような…ぃゃ、違うのか…?

ちょっと味は濃いめの親子丼

親子丼は蒼い幕の奥で調理されて提供されるのに対して、そぼろ丼の調理が面白く、要は一旦つくねを炭火で焼いてから潰してそぼろにするのだ…

あぁ…そうか…このセレモニーを見てると次はそぼろ丼が食べたくなっちゃう…

最後の最後はデザートで〆…

デザートはシャインマスカット

噂に違わぬ名店の味を堪能した夜でした…( ˘ω˘

2023年11月から締めの料理が変更

2023年11月よりご飯ものの締めが変更される事になったようです

公式Instagramによれば、新しく選べるご飯ものは、焼きおにぎり、鶏スープのお茶漬け、卵かけご飯の3品のようですが、実際に説明を聞くと、デフォルトで焼きおにぎりは固定…追加で鶏スープのお茶漬け又は卵かけご飯を食べる事が出来るようです

〆の焼きおにぎり

焼きおにぎりは近火の炭火でじっくり火を入れながら調味料を塗っては焼いて…を繰り返す特別仕様

表面カリカリで中身はしっとり…って感じで凄く美味しい( ˘ω˘

鶏スープのお茶漬け

せっかくなので焼きおにぎりを一つおみやにして、鶏スープのお茶漬けをお願いしてみました

コチラはちょっと塩味濃いめの鶏スープがしっかりと味がして美味しい鶏茶漬けになっており、焼きおにぎりよりこっちが〆にぴったりかも…

尚、この変更に伴い、従来の定番であった親子丼と鶏そぼろ丼が幻のメニューになってしまう…_(┐「ε:)_

この〆のメニュー以外も定番メニューでも季節によって色々変更があるのも楽しく、例えば銀杏とか、うずらとか、ちょうちんの代わりに鶏レバーの日があったり、先日食べて美味しかったのは鶏の膝回りの肉の焼いたやつ…

鶏の膝回りの肉

このちょっと柔らかい目の肉を塩ダレのネギと酢橘で食べる…っていうメニューは凄く美味しかった( ˘ω˘

参考までにお会計(2人分)

鳥さきさんのコースは固定で、おまかせコースが¥13000円(税込)で、おみや付きのおまかせコースが¥15000円(税込)で、2024年1月より、おまかせコースが¥15000円に、おみや付きが¥18000円に値上げなんだとか…_(┐「ε:)_

  • おまかせコース ¥10000円 x 2
  • ビール、ワイン、他 ¥7830円

合計¥27830円でした(現在はおまかせコースが¥13000円に値上がりしてます)

おみや付きのおまかせコースを頼まれていた方も多かったように見えました(おみや付きおまかせコースが多いのでは無く、食べ切れずに残したものを包んでくれるサービスを利用されている方が多いようです)

味もそうですが、何か色々と勉強になるお店ですね 社員研修になりそうな程の完成された接客は本当に凄い…の一言


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