映画

ウルフ・オブ・ウォールストリート【演技派レオ様が魅せる、男の凋落悲哀伝】

実は少し前からこの映画を知人から勧められていたんだけど、イマイチ食指が進まなくて積み映になっていたんだ…

でも、実際に観てみるとめちゃくちゃ面白くて、既に3回も見返してしまったエヂです⎛´・ω・`⎞

よくよく調べてみたらアタシの敬愛するマーティン・スコセッシ監督作品であり、何でこんな面白い映画を放置していたのか…という「名作を掘り起こしてしまった感」溢れる作品

因みに原作はジョーダン・ベルフォートの自伝がモデルになっており、つまりは丸っ切りのフィクションでは無い…と言う事

あらすじ

上昇意欲の強い22歳の若者、ジョーダン・ベルフォート(レオナルド・デュカプリオ)は新入社員として入社した投資銀行のLFロスチャイルドで、風変わりな上司、ハンナからこの世界ではコカインと常にリラックスしておくことこそが出世の秘訣だと教えられる

やる気満々のジョーダンだったが、株式仲買人の資格を取り出社したその日にブラックマンデーによってLFロスチャイルドが倒産…

仕方なく新聞広告で見つけた、家電量販店の倉庫係に応募しようとするジョーダンだったが、妻が「株式仲買人」の求人を見つけ、妻に背中を押されるように株式仲買人募集の求人に応募する

向かった株式仲買人募集の事務所はコンピュータもない粗末な事務所…

1株6セントなどのケチな株のみを売り買いする商売だったが、その手数料は破格の50%だと説明され、俄然意欲が湧いたジョーダンは、本分のモラルを欠いた言葉巧みなセールストークで、あっさり2000ドルを稼ぎ皆から英雄扱いされ、その後もクズ株を売り続けボロ儲けした

やがて、その資金を元手に社名をストラットン・オークモント社に変え、全米上位1%の金持ちを相手に一流銘柄で取り入り、クズ株を買わせて利益を出す…という手法で会社を急成長させる事に成功する

我が世の春を謳歌するジョーダンは自宅のパーティに出席したナオミという女性に一目惚れ、やがて不倫関係になり、妻とも離婚…そして、ナオミと再婚したジョーダンは妻の名を冠した大型クルーザーを購入し、派手な私生活を送るようになる…

やがて株価の不審な動きに疑問を持った連邦捜査官は、ジョーダンを調査対象にして内偵捜査を開始する…

絶頂から凋落する男のドラマ

絶頂から転げ落ちる男のドラマ

マーティン・スコセッシ監督というのは、絶頂から凋落する人間ドラマ…それもノンフィクションのものを題材にするのが大好きだったりして、有名なところだと「グッドフェローズ」とか「カジノ」なんだけど、まさにアレ系…

つまり、もうアレ系が大好きな人は間違いなくハマれるジェットコースタームービーであり、起承転結がしっかりとしているので息つく暇も無い展開にどっぷり浸れると思う

野心溢れるジョーダンが、株式仲買人に夢を馳せ、独立、一山当てて、仲間がどんどん増えて行くシーンは何故か胸がスッキリするし、調子に乗りすぎてクスリに溺れて行くシーンはコメディーさながらの面白さがあって、それこそ声を出して笑ってしまえる程に可笑しかったりして、この映画は絶対に英語音声で見るべきだと思う

金にも女にもダラシないジョーダンなんだけど、何か憎めないキャラなのは、元々生粋の悪人では無く、彼が純粋だった頃から映画がスタートして、気付くと金と女に見境が無いダラしない男になっているから…だと思う

最初は社員からドラッグを勧められても拒否していたジョーダンが、段々自ら進んでドラッグに溺れていく様子が凋落と共に描かれていて面白いんだけど、凋落と言っても悲壮感みたいなのが一切無く、どこまでもコミカルで明るいテイストがグッドフェローズやカジノ以上に際立つ作品であり…つまり扱うテーマの割に疲れが無く、ライトな雰囲気なんだ

レオ様が演じるダメ男が良い!

レオナルド・ディカプリオと言えば、古くはタイタニックやロミオとジュリエットなんかに出て、その容姿も相まって「レオ様」と呼ばれていたアイドル俳優…って印象を抱く人も居るかも…だけど、マーティン・スコセッシと組むようになり、一皮も二皮も剥けたみたい

表情も動きも凄く良くて、時に顔を歪ませ、時に間抜けを演じるその姿にはもう昔の「アイドル俳優」の面影は無い…

しかも、何とこの作品ではプロデューサーも務めており、名監督マーティン・スコセッシが望む撮影環境を揃え、最終編集権まで提供していたりして、もはやすっかりスコセッシに認められ、対等の立場で仕事をしている様子が伝わる

タイタニックを観た時、正直あのレオ様がここまでの俳優さんになるなんて、正直思いませなんだ…_(┐「ε:)_

株のブローカーの話なんだけど、ややこしいマネーゲームとかでは無く、スコセッシ監督作初期に見られた軽〜い感じの作品であり、非常に観やすくて万人受けする作品だと思うんだけど、題名がちょっと取っ付きにくそうで損してると思うんだよね

そういえば新作映画も「Killers of the Flower Moon」とか、題名だけで人が減っていく感じがするんだけど、あれってワザとなんだろうか…

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