映画

The Godfather PART III【再編集版では無く、物理ディスク版に収録されたノーマル版を観るべき】

一番好きな映画は何ですか?と聞かれたら…答えは昔から変わってなくて「The Godfather」を挙げるんだけど、じゃぁシリーズで一番好きなのは?と言われると「The Godfather PART II」でありながらも、PART IIを観終えるためにはこの「The Godfather PART III」を観ないワケには行かない…

どうもエヂです⎛´・ω・`⎞

アタシがこの「The Godfather」シリーズを観たのはもう今から何十年も前の話であり、キッカケは両親に「何の映画が一番面白かったん?」と聞いた時の答えに興味を持って観てみたらメチャクチャ面白かった…という事だったりする

因みに「The Godfather」が公開されたのは1972年で、「The Godfather PART II」が公開されたのが1974年…当然アタシはリアルタイムで観たワケじゃぁ無いんだけど、メッチャ面白いやん、これ!ってなった作品の続編が…まさか、それから16年も経った1990年に公開されるなんて思いもしなかったんだ…⎛´・ω・`⎞

合わせて読みたい

当時、読んでいた映画雑誌、「ロードショー」と「スクリーン」で「The Godfather PART III」のニュースを見て大いに喜んだものである(当時はインターネット等無いので映画の情報は雑誌が一番早かったんだ…)

あらすじ

時は1979年のアメリカはニューヨーク…

コルレオーネファミリーのドンとなったマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)が、妻ケイと離婚してから20年…

マイケルは父の名を冠した「ヴィト・コルレオーネ財団」の名の下、ようやくマイケルとケイが結婚する時に約束した「コルレオーネ家の全投資を合法化」するために動き出していた…

「シシリー復興のための資金」の名目で行った多額の寄付によってバチカン市国から叙勲されるという名誉も得、これをキッカケに僅かに残る過去のしがらみも一掃、完全に合法ビジネスへ転換しようとするマイケル

しかし、そんなマイケルの思惑とは裏腹に、汚れ切ったバチカン内部の横領、汚職で発生した損失金の穴埋めや裏切り等に巻き込まれていく…

そして自身がファミリーの後継人に指名したヴィンセント(長兄ソニーの隠し子)と対立するジョーイ・ザザとのいざこざ、そしてそのジョーイ・ザザの後ろにいる黒幕の差金でマイケルは他の友好ファミリーとの幹部会中に襲撃に遭う

マイケルはジョーイ・ザザの襲撃に遭う

ヴィンセントの助けで辛くも難を逃れたマイケルだったが、この襲撃で友好ファミリーのボスが多数死傷してしまう

やはり過去の黒いビジネスからは容易に逃れられない事を知ったマイケルに更に追い討ちをかけるように持病の糖尿病が進行…

マイケル不在の中、マイケルの妹コニーとヴィンセントはジョーイ・ザザの暗殺を決めるが…

何でやコッポラ…何でなんや…

主演はもちろんマイケル・コルレオーネ(アル・パチーノ)で、監督はフランシス・フォード・コッポラ、脚本はコッポラとマリオ・プーゾで、音楽はニーノ・ロータ…ちゃんと前作の離婚した奥さんケイ・アダムス(ダイアン・キートン)や、コニー・コルレオーネ(タリア・シャイア)も続投…ぉぉ…完璧やないかい!

と、思ったんだけど…マイケルの兄ソニーの愛人の息子ヴィンセント・マンシーニを演じるのがアンディ・ガルシア…と聞いて、ちょっと…あれ…?ってなって…

更にトドメを刺されたのはマイケルの娘役メアリー・コルレオーネを演じるのがフランシス・フォード・コッポラ監督の実の娘であるソフィア・コッポラだと聞いた時である…_(┐「ε:)_

何でこんな風にしてしもたん…
偉い人A

ぃゃぁ!ちょうど良かった!実は娘が俳優なんだよ!

大体何で監督の実の娘が…何か…バイアス掛かってないのかコレ…と思ったんだけど、聞くところによれば、元々メアリー役で決まっていたウィノナ・ライダーがドタキャンしたから…ってのが真相らしいが…ぃゃしかし…それでもさぁ…

更に、これまでコルレオーネファミリーの弁護士だったトム・ヘイゲン(ロバート・デュバル)も出ないし…何だかなぁ…という不安はあった

で、当時映画館まで観に行って嫌な予感が的中したのが、アンディガルシアのコレジャナイ感とメアリーの未熟さ…(今はいい映画監督さんになっているそうです)

そう…皆んな大役を背負うには若すぎたんだ…_(┐「ε:)_

アンディ・ガルシアに至ってはタフガイのイメージよりも真ん中分けサラサラヘアーの爽やかな外観(胸毛はモジャモジャなんだけどね)と、ブラックレインでの線の細くややお調子者なイメージがどうしても払拭出来なくて…取り敢えずコルレオーネでは無いだろ…って感じがどうしてもね…_(:3 」∠)_

メアリーに関してはもはや語るまい…って感じなんだけど、もの凄く大事な役だけに…ちょっとなぁ感が…まぁ、もう今更言っても仕方ないんだれど、世間の評価はやはり良くなくて、その年のゴールデンラズベリー最低助演女優賞と、最低新人賞をダブル受賞するという…もう誰も幸せにならない結果を残している…_(:3 」∠)_

作品を引っ張るアル・パチーノ

この「The Godfather PART III」を役で引っ張るのはアル・パチーノとダイアン・キートン、タリア・シャイア(エイドリアンね)の旧The Godfather組だけであり、取り分けアル・パチーノは素晴らしい…( ˘ω˘

最初に「The Godfather PART III」のビジュアルを見た時にもうビックリしたんだ…そうか、マイケル・コルレオーネはこういう年の取り方をしたのか…と…

最初に公開されたビジュアルは短髪のマイケル・コルレオーネが祈るように手を合わせたアップ画だったんだけど、もうそれだけで十分にインパクトがあったし、当時月刊「ロードショー」に夢中になっていたアタシには神々しくすらあった

そして実際の演技でも、16年経って尚、自身が手にかけた兄フレドの亡霊に取り憑かれている様子なんかはもうまるでPART IIが昨日の事のように…そうなんだ…アル・パチーノはちゃんと「The Godfather PART II」と同じ時間軸の先で演技をしていたように見えたんだ

圧巻は最後のシチリアはパレルモにあるマッシブ劇場での大絶叫シーンなんだけど、あれはもう「The Godfather PART III」が色々残念な事になっているのをチャラにするくらい凄い迫力であり、あの場面から最後のシーンへの流れを見ているともう…アンディ・ガルシアとかソフィア・コッポラの若さ故のアレとか…もうどうでも良くなってしまう…

なのに…である

何故かフランシス・フォード・コッポラ監督は2020年に再編集版「ゴッドファーザー〈最終章〉:マイケル・コルレオーネの最後」を作ったんだ…

PART IIIは物理ディスク版一択

現状、「The Godfather PART III」はAmazon Prime Video、Netflix、U-NEXTと大手サブスク全てに配信されているんだけど、それは「ゴッドファーザー〈最終章〉:マイケル・コルレオーネの最後」のバージョンであり、劇場公開された「The Godfather PART III」では無いのだ

動画配信サービスではオリジナルは見ることが出来ない

そしてフランシス・フォード・コッポラ監督はこの再編集によって、物語の内容をより忠実に反映するようになったと感じているそうだけど…一体何のために編集をしたのか甚だ疑問であり、編集前のオリジナル版の方が全然良い…というか、再編集版は意味が分からないものになっており、今の世代の人がPART IからII,IIIと見た時の感想に大きな差が出ると思うんだ

ざっくり編集されている箇所は、それはもう冒頭からであり、オリジナルはあのコルレオーネ家はどうなったのか…みたいな感じで、ちゃんと導入部があってからのニューヨークの絵が映るんだけど、再編集版はマイケルがバチカン市国の大司教とビジネスを始める場面から始まる

確かにIIIにおいてバチカン市国の腐敗に巻き込まれるのは大きな部分なんだけど、余韻から入る方が正解だと思うんだ…だって19年ぶりの続編なんだから…

そして一番の改悪は何と言っても最後のシーンであり、これまでの妻達との思い出と自身の業を振り返りながら、静かに椅子から崩れ落ちて事切れる…という第一作のヴィトとの対比(ヴィトは孫と遊んでいる途中で死ぬ)にもなるラストシーンを丸ごとカットしてしまった事だと思うんだ

再編集版はメアリーとのダンスシーンだけが回想で流れて、椅子に座ったマイケルが静かにサングラスを掛けるシーンで暗転して終了する…

この壮大なサーガはヴィトが主役では無く、マイケル・コルレオーネの物語だと思うんだけど、その最後をカットしちゃうというのは…もう理解に苦しむとしか言いようがない

とにかく、「The Godfather」を見て、PART IIを観て感激して、更にPART IIIを観るよ!って人は絶対にサブスクでは無く物理ディスク版で観て頂きたいと…切に願う

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