映画

プラトーン【あまりに有名なウィレム・デフォーのポーズ】

戦争映画というジャンルは実は人を選ぶジャンルだと思ってるんだけど、1980年代なんかは日曜洋画劇場でガンガン放送されてたんだよな…と、懐かしさに眉を顰めるエヂです⎛´・ω・`⎞

昔、お付き合いしていた女性が「戦争映画だけは絶対に観ない」と言っていたのを唐突に思い出したりして、少しノスタルジーを感じるこのプラトーンのパッケージ…

このあまりにも有名なウィレム・デフォーのポーズ…プラトーンを観た事無くても、このポーズを「見たことある!」って人は意外と多いと思うんだ

そんな映画プラトーンはU-NEXTで配信中!

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あらすじ

時は1967年…

時はベトナム戦争の真っ只中…

物語は、新兵クリス・テイラー(チャーリー・シーン)がベトナムに到着し、彼が所属する部隊である「プラトーン」に配属されるところから始まる

クリスは黒人やその他の少数民族や貧困層の若者が世間で不当な扱いを受けて軍に入り、職業と金のためにベトナム戦争の最前線に送り込まれている現実に憤りを覚え、両親の反対を押し切って大学を中退し、米軍に志願したのだった…

しかしながら、実際の最前線の状況は当初クリスが思っていたような甘いものでは無く、戦争の現実と部隊の仲間たちとの関係に苦労しながら日々を過ごす

クリスの部隊は、若い小隊長であるウォルフ中尉を差し置いて、非情な戦士と化したバーンズ軍曹(トム・ベレンジャー)と、まだ人間らしさを残した論理的なエアリス軍曹(ウィレム・デフォー)が取り仕切る小社会だった

鬱蒼としたジャングルで敵味方が混在する中、激しい戦闘や攻撃に巻き込まれる過酷な戦闘の中、クリスは自身の正義漢ぶった決断を後悔する

やがて、クリスは徐々に小隊にも溶け込むようになり、他の皆と同じように大麻で日々の精神的ストレスを逃しながら兵隊生活に馴染み、そして戦争にも慣れて行く…

そんなある日、占領した戦地の民間人が隠し持っていた武器のありかを吐かせるため、殺傷することをいとわないバーンズと、それに反対するエリアスの対立が決定的になる事件が起こる

明かに軍規違反を犯そうとするバーンズを軍法会議に告発しようと考えていたエリアスは、戦闘中に味方を援護するためジャングルへ単身で突入…しかしそれを追って単身ジャングルに入って来たバーンズから不意打ちされ、瀕死の重傷を負う

やがて、北ベトナム軍の激しい追撃を受けた小隊はヘリコプターで離脱…そして離脱のためにジャングル上空を飛ぶヘリコプターの中でクリスは、バーンズから死んだと聞かされていたエリアスが敵に襲われて逃げ惑う姿を目撃する…

クリスたちが上空から見守る中、敵からの敵弾を受けて倒れ、絶命するエリアス…

クリスは、バーンズの態度から彼がエリアスを撃ったことを察知し、仲間たちに報復を呼びかけるが、その場に現れたバーンズはエリアスの追放を正当化し、「殺せるものなら殺してみろ」と隊員たちを挑発するのだった…

全編に漂う悲壮感

この映画は始まるや否やテーマ曲の「弦楽のためのアダージョ(Adagio For Strings)」ってやつが流れて、これがもうこの映画の何とも物悲しい…救いようの無いような雰囲気を作り出しているんだ…

何とも言えない悲しい旋律に持っていかれる…

戦争というおかしな状況の中に居ると人はどうなってしまうのか…というのが、凄く生々しい表現と語りで描かれており、食い入るように見入ってしまう

そしてこの映画は実はフィクションじゃなくて、監督であるオリバー・ストーンが実際にアメリカ陸軍の偵察隊長だった頃の実体験に基づいて作られている映画であり、アメリカ軍が実際に無抵抗のベトナム民間人に対して虐待、放火、略殺、強姦…はたまた米兵内で広がった麻薬汚染、誤射や同士討ち等…現実にベトナム戦争で起こった事が描かれており、1987年・第59回アカデミー賞で作品賞・監督賞など4部門、第44回ゴールデングローブ賞ドラマ部門作品賞も受賞していたりして…つまり、ベトナム戦争の核心に迫っている…って事なんだろうな…

作品は、そんな悲惨なベトナム戦争の現状をチャーリー・シーン演じる新兵のクリス・テイラーの目線で追うドキュメンタリーのようなスタイルになっており、クリス自身が理想と現実の境目でおかしくなっていく姿も描かれていて、クリスが戦争に飲まれるまではクリスの心情を「お婆ちゃんへの手紙」として語るようになっている

後半になるとチャーリー・シーンの表情からおぼこさみたいなのが抜けて、戦争や大麻に染まってしまったクリスはお婆ちゃんに手紙を書く事も止めていたりする…

尚、タイトルの「プラトーン」は30名から60名程度で構成される小隊という意味らしい

ウィレム・デフォーが良い

ウィレム・デフォーと言えば、一度顔を見たら忘れられない系の俳優さんであり、そのデカい口と特徴のある目がもう強烈な個性を放つ名脇役…

その強烈な個性から主役を喰う悪役から脇役から、はたまた主演まではれてしまうというスター俳優なんだけど、実際今でも第一線で活躍されているのは凄いと思うんだ…

チャーリー・シーンとかもう居ないもんね…でも、昔はこういう凄い俳優さんがいっぱい居たんだよなぁ…

同じ時代に顔面凶器と呼ばれたクリストファー・ウォーケンとか、ロバート・デ・ニーロが居たあの時代は名作が沢山あったなぁ…と思う

個人的にウィレム・デフォーで印象に残っている作品はこのプラトーンもそうなんだけど、ミッキー・ロークと共演して、ウィレム・デフォーが主演した「ホワイト・サンズ」が印象に残っているんだけど、残念ながらあの映画はDVD化もされておらず、どこのサブスクも取り扱っていない幻の作品になっていたりする…

それにしても最後のあの追いかけ倒されて挙句、背中から撃たれて絶命するあのシーンは今でも凄く印象に残っていて…

当時、淀川長治さんが語る日曜洋画劇場で何度も地上波で放送される度に見ていたのを思い出します( ˘ω˘

映画の最後、終わりに「弦楽のためのアダージョ(Adagio For Strings)」が流れながら、こう…お葬式のようなキャスト紹介みたいなのが、当時の映画だなぁ…って感じがすると同時に、音楽の力の凄さ…みたいなのも感じますねこれも…( ˘ω˘

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