京都グルメ

LURRA゜【味のレイヤーと明るいもてなし+この場所での食事体験】

開業から1年足らずでミシュランガイドの星1つを勝ち取り、今京都で何かと話題のレストラン…と言えば何人かに1人はLURRA°を挙げるのではないでしょうか…

どうもエヂです⎛´・ω・`⎞

このレストランはアタシのグルメ日記の中では割と飛び抜けて高いレベルになりますが、その内容は確かに他の追従を許す事は無い次元になっており、アタシ個人的にはカップルやご夫婦の超ハレの日需要向けなのではなかろうか…と考えております

アクセス

最寄り駅としては京阪電車の「三条駅」か、市営地下鉄東西線の「東山駅」になりますが、滋賀県や京都府南部から来る人なら地下鉄東西線は便利なのでしょうが、市内から行く場合、わざわざ東西線に1駅だけ乗る必要はありません

京阪三条駅を出て三条通を鴨川を背にして西側に歩いて行き、東大路通を過ぎて更に西へ…

地下鉄東山駅の東側出口を超えた角を北に曲がった突き当たりにオシャレな店舗が見えて来ます

これは…逆にめちゃくちゃく目立つ…w

食事は予約者のみ

このLURRA°は京都市内のレストランでは非常に多くなっている所謂、古民家改装系の店舗であり、今から僅か3年前に開業された新しいお店になりますが…もはや外観に古民家…という面影は全く無く…

すっごくオシャレ…

最初から計画的に建てられたようにしか見えない見事なリノベーションが施されています

もしも、前にここに住んでいた人が見たらびっくりするレベルでは済まない気がする…

そしてLURRA°はやっぱり予約した人だけが食事出来るシステムを採用しており、その予約はWebからのみ受け付け…と言う、これはもう最近は当たり前になったヤツですね

一皿一皿に高級食材を惜しげもなく投入する関係上、ゲストの人数は固定しないとやっていけないし、廃棄するとかそんなサスティナブルじゃない行為はこのクラスのレストランではあってはいけない事なのだろうな…と言うのは想像に安い…

L字型の広いカウンター

予約に関しては2部制になっており午後5時半からの会と、午後8時半からの会があります

やはり高額なレストランなのもあり、半月程先までは埋まっているような感じになっていますが、鳥さきさんのような予約争奪戦みたいなのは無くて、予約を取ろうと思えばある程度先の日にちで押さえる事は容易に可能…

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予約時にクレカ必須ですが、当日の支払いは現金でもオーケーであり、クレカは所謂、デポジットのためですね

LURRA°とは

元々、LURRA°が作られた経緯はLURRA゜ディレクターの宮下拓己氏が、世界中の様々なレストランで腕を振るっていた現共同経営者であるジェイカブ・キア氏の料理の腕に惚れ込み、彼を追ってニュージーランドのClooneyというレストランで共に働いた事がキッカケであるようです

本当はもう1人共同経営者としていらしたようですが、今ホームページに掲載されているのはお二人のお名前のみとなっています

LURRA°はバスク語で地球を意味し、ロゴの後ろにつけられる「°」は月を意味しているのだとか

この辺りの説明は最初にジェイコブ氏自らがしてくれる

お二人とも京都には縁もゆかりも無いそうですが、わざわざ京都を選ばれた理由は都会と自然が程よく融和しており、土地の野菜等の入手がしやすい(直接京都丹波等、比較的近い場所にある農家にも行ける)のに加えて、国際的知名度が高く、海外からのゲストも多数見込めるだろう…という事だそうです

実際、海外でのレストラン勤務を経ている共同経営者のお二人意外にも厨房には西洋の方が多数居て、海外からのゲストのもてなしは細かい説明から全て英語でされています

LURRA゜の楽しみ方

基本的には料理と飲み物をセットにして提供するという、所謂ペアリングというスタイルでコースが提供されますが、飲み足りない人はワインをオーダーする事も可能で、アタシもグラスワインを頂きました

また、アルコールを飲まない方もノンアルコールでのペアリングコースがあり、基本的なテイストは同じ物が提供されます

LURRA°にはガスが通っておらず、調理は2つある薪窯で行われるのですが、この薪窯の炎を眺めつつ…薪の燃えるパチパチ…バチン!!という音を聴きながら、目の前で料理が作られていく過程を見る…というのがLURRA゜の楽しみ方

そして、もう1つはこの空間で見る、食べるという事を楽しむ…という事もこのレストランの特徴であり、「お店の中に撮ったらダメな場所は無いので写真とかビデオとか撮影してくださいね!」というスタイルは新しい…(他のお客さんさえ映らなければOK!って事だと思う)

店内動画

1品1品ちゃんとストーリーが説明される

料理を作る時は何人ものスタッフがそれぞれの持ち場で真剣に料理の盛り付けを行い、料理が出来たらスタッフが交代でその料理の材料、その皿の目的、技法、調理時間等を説明し…そしてペアリングのドリンクの材料、ドリンクを料理と合わせる意図の説明が行われる

海外からのお客さんには同時にネイティブが前に立って説明する…みたいな感じ

一度、料理がサーブされるとスタッフの顔がちょっと緩くなって、なんか談笑してたり、お客さんと喋ったり…と…なんか厨房との距離が近いのとスタッフ感の信頼感によるチームワークの良さ…みたいなのは凄く感じる

料理はスターターのスナック4品から始まりますが、このスターターからもうとんでもなく手が混んでおり味わいが深すぎて…アタシのようなボキャブラリーが無い人間が説明すると、もう何を食べているのか解らないけど美味しい…というお店もガッカリな感想しか出ない…_(┐「ε:)_

タピオカのフリット、ミモレットチーズと雲丹
香箱ガニ、ブリオッシュとピクルスの柚子

コースは割とボリューミー

スナック4品が終わると、いよいよそこから本当のコース料理が開始され、料理毎にペアリングされるドリンクもセットで提供されるスタイルにチェンジする…

一品一品の量は割と少ないので「これお腹いっぱいになるのか?」って思ってたんだけど、結論から言うとLURRA゜のコースはかなりボリューミーであり実際、女性客は最後の方は残される方も多数

トロさわら、春菊とサルナシ

どの料理も凄く美味しいんだけど、ペアリングもあって料理+水分ってなると割とお腹に来るので男性も…特に女性はお腹ペコペコにして水分も控えてからお店に行った方がいいと思う

どれもこれも最高に美味しいので、残すのは「勿体無い」のだ

イノシシ、紫人参のモレと燻製金時人参

どのお皿も、見た目にも美しく唸る美味しさ…( ˘ω˘

凄く手が混んでおり、食べた事がない味が次々と提供されるこの感じは近年味わった事がないなぁ…

燻製金時人参…燻製ですからね…?これも金時人参を薪窯で水分を蒸発させて作ってあるワケです…

京都のサツマイモのミルフィーユ、秋の野菜とビターグリーンズ

魚、肉…と来て、コースのメインがまさかの「野菜」で完全に意表をつかれる…

お皿が緑色になっているのはお皿全体にほうれん草のペーストが塗りつけてあるからであり、そのお皿にほうれん草のペーストを塗りつける作業からずーっとカウンターで見ていると「一体、何が始まるんだろう…」という期待を感じる…

全てのお皿を緑色にしたその後、お皿の上に薪窯でローストした芽キャベツやカブやブロッコリー、レンコン等様々な野菜並べ、中心部分にミルフィーユ状のサツマイモを置いて完成

LURRA゜の思想の一つに料理は五感を刺激する芸術…というのがあると聞いたが、これはまさにお皿をキャンバスに見立てた一品だと言える…

野菜が美味しい…と感じるのは、去年行ったリストランテ中本さん以来かもしれない…

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昔あったテレビ番組に「料理の鉄人」というのがあったのだが、LURRA゜の調理を眺める感じはあの感じに似ていると思った

リアルタイムで沢山の料理人が真剣に一皿一皿を組み立てて行く様子を眺めながら事細かな説明を受ける…まさに料理の鉄人のアレだな…と感じた

因みに今回食べたコース内容は以下…

  • スターター
    • 海藻のタルト、滋賀県の柿と銀杏
    • タピオカのフリット、ミモレットチーズと雲丹
    • 黒丹波の卵、菊芋とキャラメライズヨーグルト
    • 香箱ガニ、ブリオッシュとピクルスの柚子
  • コース
    • 南瓜のパンナコッタ、パンプキンシードクリームととんぶり
    • トロさわら、春菊とサルナシ
    • イノシシ、紫人参のモレと燻製金時人参
    • 京都のサツマイモのミルフィーユ、秋の野菜とビターグリーンズ
    • 翁霞の焼おにぎり、小蕪とローストイースト出汁
  • デザート
    • マルメロ、ローストりんごのアイスクリームとレモンタイム
    • バスクチーズケーキのアイスクリーム、くるみとスペシャルリザーブキャビア
    • 黑ドーナツ、グリルミルクと灰

デザートはちょっと困るスタイル…

と、ここまで凄くいい感じに来たんだけど、デザートは何故かカウンター席から離れて、お店入り口側にある楕円テーブルに移動する事になる…

そしてここで小さな楕円テーブルを囲んで緊張の時間を過ごすことになってしまうという…なんでやw_(┐「ε:)_

凄く距離が近いテーブルに移動する…_(┐「ε:)_

お店側の意図としては、最後は今日、この場を共有した全員で囲炉裏を囲むようにテーブルを囲んで和気藹々とデザートタイムと楽しむ…という事なんだけど、そういう馴れ合いが嫌いなややこしいアタシのような拗らせ男子にとってこのシステムは内心「イヤでちゅ」ってならざるを得ない…_(┐「ε:)_

この体験を共有した皆んなだからこそ会話が弾む!!

ワケ無いだろw

って、正直思うのだが…海外から来た人達はこの緊張の場を楽しめるらしい…⎛´・ω・`⎞

マルメロ、ローストりんごのアイスクリームとレモンタイム

だが、アタシの知り合いのイギリス人は「人付き合いが面倒で嫌いなんだよな…」と言っていたりもして、何も海外人全てがこういうのを好きでは無い事も知っている

そして、同時に殆どの日本人はこのスタイルとカウンターを選べるのであればカウンターを選ぶと思うのだが…

でも、デザートの味は最高だったし、このレストランでの体験は最高で、何かスタッフ全員仲がいいのがポジティブエネルギーに満ちていて、こちらも何かそのポジティブエネルギーにあやかれたような気がするのは凄く良かった

  • コース+ペアリング ¥33000円x2=¥66000円
  • 合計 ¥76900円

*33000円が2人で66000円なのに合計が76900円なのはワインを飲んだからです

面白いお店だと思いますし、結婚5周年、10周年、婚約等、超ハレの日に行くと気分も上がって最高だと思います( ˘ω˘


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