映画

グッバイ・リチャード【死を前にした時に知る人生の真髄とは…】

「死を目前にした患者の心境」…みたいな重いテーマを扱いながら、全然重さを感じさせないまま始まり、でも最後はしっかりと考えさせてくれる…やはり映画っていいなぁ…と、しみじみ感じるエヂです⎛´・ω・`⎞

正直、これまであまりこういう映画は観てこなかったかもしれないなぁ…と思う

カテゴリーとしては「ドラマ、コメディー」に属していてテーマが重いのに観やすいのは、リチャードの行動にどこかコミカルな要素が入っているから…

1時間31分の映画で1話完結…サクッと観られます

因みにアタシはU-NEXTを必要な月だけプリペイドカード課金をしているプリカ会員なのでU-NEXTで視聴しました(本ページにはU-NEXTのプロモーションが含まれます)

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あらすじ

愛する妻と娘に囲まれ、何不自由ない日々を送る真面目な大学教授のリチャード(ジョニー・デップ)

幸せな人生を謳歌していたリチャードだったが、ある日突然末期ガンの宣告を受け、治療してももって1年、治療しなければ余命半年という事実を突きつけられる

自暴自棄になりそうになりながら、妻ベロニカ(ローズマリー・デウィッド)にその事実を伝えようとした夜、娘のオリヴィア(ゾーイ・ドゥイッチ)が突然同性愛者である事を2人の前でカミングアウトし、それを適当にあしらったベロニカにオリヴィアが怒り、家を出ていってしまう…

その後、ベロニカと口論になったリチャードはその席で妻がリチャードの大学の学長と不倫している事実を投げやりな態度でカミングアウトされる…

結局その夜、妻と娘に自身が末期ガンである事を伝える事が出来なかったリチャード…

死を前に妻にも裏切られ、もはや怖いものなしになったリチャードは、残りの人生を自分のために謳歌することを決意する

妻の不倫大いに結構!「お互い何をしてもいいけど、娘にだけは悪影響を与えないよう表立ってあけすけにはしないようにしよう」というルールの元、今後はリチャードも好きに生きると明言する

かくしてルールや立場に縛られない彼の新しい生き方が始まるのだった…

ジョニー・デップのダメっぷりが良い

ジョニー・デップという人物のこれまでの生き方や噂を鑑みると、飲んだくれたりクスリをやってみたりする自堕落なパートなんかの描写にリアリティがあるのも頷ける…

分かりやすく酒と薬に溺れるリチャード

恐らくは経験あるんだろうな…みたいな…_(:3 」∠)_

ジョニー・デップのお母さんが見たら「あら…(いつもの)ジョニーやん…」と言うかもしれない…と思うくらいダメっぷりがハマっていて非常に良い

しかしながら「クズ」では無く「愛すべきダメ男」なのだ

死を前にしたリチャードは、これまで自分の中で当たり前に…やるまでも無くタブーにしてきた薬やタバコや…行きずりの女性との性交や、果ては同性愛者との絡みまで試してしまうんだけど、この辺りの落ちていくリチャードパートを悲哀を感じさせながら自で演じられる俳優さんはそんなに多く無いかも知れない…

「生きる」事の意味を知るリチャード

リチャードは大学教授なんだけど、分野は「英文学」

恐らくはメジャーでは無い科目であり、生徒からすれば取り敢えず単位を取りやすそうだから取っておく…みたいなクラスでもある

その事実…その仕組みを、これまでも当然の事ながら理解しながらも「そんなもの」だとしてきたリチャード

だが自由になった彼が取った行動はこれまでと違った…

まず自身の「英文学」のクラスでやる気の無いもの、軽い気持ちでいるものを全て追い出す

そして残った生徒にバーで酒を飲みながら、芝生の上でマリファナを吸いながら、自身が死を意識して初めて知った人生の真髄について説くようになる…

この辺りのパートまで来るともう、画面に釘付けになっているんだけど、特に印象に残る言葉が以下である

死を前にして分かった

人生のほとんどにおいて私は間違っていた

死というものを理解していなかった

いつか死ぬということに感謝してこなかった

精一杯生きてこなかった

映画グッバイ・リチャード!より

この言葉は40歳を超えてくると刺さる…_(:3 」∠)_

何故かというと、実は人生には、戻れない分岐点みたいなのものがある事が理解出来て、そのタイミングがもうとっくに過ぎてしまっている事や、健康とは「成る」ものではなく、不健康にならないように維持する事でのみ得られる事なのだ…という事がぼんやりと分かってくるから…

アタシ達には無駄な時間など無いのだ…

この映画はともすれば重くなりがちな「死」というテーマをウィットに包んで重くならないようにしながらも、後半パートで真実に辿り着くリチャードと一緒に視聴者までも何か気付きを得る事が出来るようになっているんだ

ちょっと毛色は違うけど、Netflixの「ブレイキング・バッド」にも通じるなぁ…って思ったりしたんだけど、あっちが展開が長い(長く楽しめる)のに対してこちらは展開が早くて見やすいのが違いか…

この「グッバイ・リチャード!」を見て面白いと感じた人は是非「ブレイキング・バッド」の視聴をオススメする( ˘ω˘

最後の最後でリチャードがどうなったのかは解らないけど、右でも左でも無く、真ん中の道なき道を愛犬と行くリチャードは死にに行ったのでは無いような気がする

因みにこの映画の英題は「The Professor」であり、別題として「Richard Says Goodbye」というのもあるみたい

余談だが劇中、リチャードの生徒であり学長の娘を演じるゾーイ・ドゥイッチが映画「BACK TO THE FUTURE」のロレイン役であるリー・トンプソンの娘さんだという話を聞いた時にはびっくりして時の流れを感じてしまった…_(┐「ε:)_

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