日本から遠く離れれば離れる程に日本の常識が通用しなくなり、例えば自販機にお金を入れてお茶を買ったらおつりが出るのが当たり前…と、思っていたら釣銭なんて切れているのが当たり前で、寧ろおつりが出たらラッキーみたいな場所もあれば、そもそも買い方すら解らない超難解な自販機なんかもある…
どうもエヂです⎛´・ω・`⎞
釣り銭が出ないなんてのは多分、アメリカあるあるだと思いのですが、そもそも買い方すら解らないドイツの自販機を初めて見た時は本当に衝撃的でした
更にドアの鍵の掛け方や開け方まで解らなくて、本当にビックリさせられたのがドイツだったりします…( ˘ω˘
前回のあらすじ
冬場にヨーロッパに向けて意気揚々と出発したものの、その年ドイツに降ったドカ雪のお蔭でドイツ発、イタリア行きの飛行機が悪天候を理由に突如キャンセルに…
外人さん達が「私が最初に乗るんだ!」と本性丸出しで凄く強い主張合戦を繰り広げる中、ウェイティングリストに乗った名前を呼ばれるのをただ空港で待つ事になったアタシ…
しかしながら結局、当日のフライトは全て満席で結局、飛行機に乗る事は出来ず…途方にくれそうになっていた時にルフトハンザのカウンターで「ホテルを用意したからここに泊まって」との予想外の申し出があり、ホテルを紹介して貰える事に…
しかも何故か費用はルフトハンザが持ってくれるという本当に謎の展開
一体何故、ルフトハンザがホテル代を持ってくれたのかについては、実は未だに謎だったりするのだが、この時の寝る場所を確保出来た安堵感と言ったらもう半端では無く…
心の底からホッとしたし、とにかく今夜は温かい布団の中で眠れるかもしれない…と、淡い期待に胸を膨らませながらタクシーに乗り込む…
運転の荒いベンツのタクシーに揺られながら、ドイツのアウトバーンを走るタクシーの車窓から見える景色は山奥の森の中…
「一体ここ何処なん…」と思っていると、程なくして雪の森の中にある謎のお城のようなホテルに到着…
果たして、温かい布団の中で眠る事が出来るのでしょうか…
謎のホテルで食べる暖かい夜ご飯…
雪が降り積もる森の中にある白いホテル…
中からヨーロッパ特有のオレンジ色の灯りが漏れるそのホテルは、見た目的には凄く立派であり、綺麗で、新しそうに見えた
白い息を吐きながらエントランスを潜ると、中は天井の広いロビーが広がり、小さいけど豪華な装飾がされたロビーでは生演奏が行われていたりして、ちょっと森の中とは思えない不思議な空間が広がっていた…
取り敢えずホテルのカウンターでチェックインをする…
ウェルカムto山奥ホテル!!ルフトハンザが支払ってくれるって?
お兄さんラッキーだね
はい、これルームキーね!
いともあったりとチェックインを済ませ、取り敢えずロビーのレストランで食事をする事に…
レストランは夜もビュッフェスタイルで、結構料理の種類も沢山…ワインは飲んだら飲んだだけ請求みたいな明朗会計なやつで、疲れた身体に冷たい白ワインが凄く心地いい…
何か棒巻貝みたいな変わったバスタにホワイトソースが掛かったやつを食べ、白ワインで喉を潤す…
ところで…ここどこなんだろう…⎛´・ω・`⎞
部屋の扉が開かない!
ドイツという国は独自のシステムを持っており、前にフランクフルトに旅行に行った時も感じたんだけど、日本の常識が見事なまでに通用しない、不思議な…それこそ電車の券売機1つ取ってもどうやって購入したらいいのか全く分からなかったりする
そういう時は前の人のやり方を見てからやれば大体解ったりするのだが、ドイツのは前の人のやり方を見ても解らなくて、電車の切符を購入する事すら出来ず、結局有人カウンターに行った記憶がある…_(┐「ε:)_
因みにドイツの電車には改札が無く、実は切符を持っていなくても電車に乗れてしまう
でも、電車内に居る私服鉄道警官に切符を見せるように言われた時に、切符を持っていない事が発覚するとペナルティで、全区間分の料金を請求されるという凄いシステムだったりする
そしてこのホテルのドアも独特のシステムを有しており、そもそもドアを開ける事が出来ない…
ドアには鍵穴の上に2つの穴が開いており、鍵を回すとその穴の色が赤と緑に変わるようになっている
でも…何色になったら開くのかが全く解らないのだ…
両方の穴が緑になっても開かないし、赤になっても開かないし、緑と赤にしても開かない…
でも、ガチャガチャやっているとその内開くのだ…
でも、一体どうなったから開いたのかが全く解らないという…w
で、部屋のトイレもそのシステムであり、トイレする時にうっかり鍵を掛けてしまうとトイレから出られなくなるという笑えない事になってしまい、アタシも見事にそのトラップに引っかかり、トイレ内で四苦八苦した
最終的に開くんだけど、一体「どうなったから開いたのか」が最後まで全く理解できないのだ…
ヨーロッパの鍵事情は結構特殊なものが多く、例えばイタリアなんかも古い設備をリノベーションしている事が多いので、「回らないドアノブ」とかあって、日本人だと結構戸惑う
てっきりカードキーを挿してからドアノブを回すものだと思い込み、ドアノブを回すのだがドアノブは回らないのだ
ではどうやって開けるのか?
正解は、カードキーを挿して「カチッ!」と音がしたらドアの真ん中を手をドン!と押す…である(大半はちゃんと回るドアノブです)
でも、ドイツのあの2つの色違いの穴だけは、今でも全くシステムが解らないままだったりする…
外人さんと相席タクシーで空港へ
例の鍵のシステムのせいで、果たして部屋のドアの鍵がしっかり掛かっているのかちょっと不安(内側からも見えるのは例の色の違う2つの穴だったりする)で、ドアの前にスーツケースを置いて眠る事に…
窓の外は真っ暗な森が広がり、雪が積もっているという幻想的な光景…
でも…
何度もしつこいが、ここ一体、何処なん…?と思いつつも、疲れていたせいもあり泥のように眠った…( ˘ω˘ )スヤァ…
翌朝、まだ太陽が昇る前にはホテルをチェックアウトして空港に戻る…
まだ真っ暗なホテルの前にはアタシの他にもう1人外人さんがおり、その彼が白い息を出しながらこちらへ近づいてきた…
空港に行くんだろう?
どうだい、一緒に相乗りしてタクシー代を折半しないか?
私もキャンセル待ち組なんだよ
夜だったらちょっと怖いのでお断りしたかもだが、朝だったのでこの申し出を受け、おっちゃんと一緒にタクシー乗り場からタクシーに乗り込んだ
全く、海外というのは色々な事が起こるものである
そして、無事早朝の空港に戻り、セキュリティを潜って、またルフトハンザのカウンター前で待つ…
エヂ!あなた次の飛行機に乗れるわよ!乗るわね?
え!?ホンマ?乗る乗る!!やった!ようやく乗れる!!
かくして、アタシは無事、朝便でドイツはフランクフルトを後にした…
上空から眼下にフランクフルトの空港を望む…
そこは森に囲まれた空港の姿があり…森の中に続く道がずーっと伸びているのが見えた…
あのホテルは…ちょっとどこか解らないな…
その翌年、ちょっと気になってフランクフルトに旅に出てみたのだけど、あのホテルが一体何処にあるのか、何処に泊まっていたのかは良く解らなかったし、今でも知らないままだったりする…
多分、あのホテルに行く事はもう2度と無いんだろうな…⎛´・ω・`⎞