映画

砂の器(映画版)【ドラマ版が観たいけど、もう観られない件】

日本映画で名作…みたいなのを探していると、やはり著名な小説家が原作の作品…ってのが、引っかかって来るんだけど、この「砂の器」もその1つ…

どうもエヂです⎛´・ω・`⎞

有名小説のドラマ化と言えば山崎豊子さんとか東野圭吾さんとかが有名だけど、松本清張さんも良くドラマ化されていて…

合わせて読みたい
合わせて読みたい

で、その作品の中に「砂の器」っていう作品があって、アタシはこの作品を最初小説で読んで、そこからドラマを観て映画版も視聴するに至った次第…

最近は小説とかご無沙汰してますけど、その昔スマホが無い時代の海外出張には欠かせないものであり、1回の出張で5冊程は買い込んでいたんです…

あらすじ

1971年6月24日早朝…東京の国鉄蒲田駅の操車場で殺害された男性の死体が発見された

東京は蒲田で見つかった遺体が始まりだった…

遺体は顔面を岩で何度も強打されており、原型を留めていなかったため被害者の身元は不明も、推定年齢50~60歳くらいの男性の捜査が始まる…

事件の捜査にあたったベテランの今西刑事(丹波哲郎さん)と若手の吉村刑事(森田健作さん)は付近への聞き込み捜査で、被害者と見られる男性が殺害の前日に現場近くのトリスバーで若い男と一緒に酒を飲みながら話し込んでいた事が判明する

バーのホステスの証言によると、被害者は強い東北弁訛りのズーズー弁で話し、2人の会話には「カメダ」という言葉を何度も発言していたという…

その後、東北の各県から「カメダ=亀田」姓の人物がリストアップされるも該当者はなく、今西と吉村は秋田県に「羽後亀田」の駅名がある事に気付き、周辺の操作に赴くも、手がかりは何一つ発見できず…

帰路につこうとする2人は列車内で女性にサインをせがまれる天才音楽家の和賀英良(加藤剛さん)に遭遇する

その後も殺人事件の捜査は行き詰まりを見せていたが、養子の男性が出した捜索届けから、被害者が「三木謙一」(緒形拳さん)である事が判明

そして当初、東北のズーズー弁だと思われた訛りは実は島根県出雲地方の出雲弁である事が判明…今西は島根県の地図から「亀嵩」の駅名を発見する

早速、亀嵩に向かった今西は、三木謙一が駐在していた頃の情報を集めるうちに、誰にでも分け隔てなく優しい三木の人柄、放浪の旅を続けていた親子を三木謙一が保護したエピソードを耳にし、更に三木が死の直前に伊勢参りに向かったという情報を耳にする

早速、三木の足取りを追い伊勢に飛んだ今西は、三木が2日連続で足を運んだという映画館を調べるうちに、壁に飾ってある和賀英良の写真に気付く…

映画版は圧倒的情報量不足

この「砂の器」はこれまで映画化1回、ドラマ化も7回されているんだけど、現状映画版以外は視聴する方法が無く、作品の全容を知るにはもう映画と小説を合わせて見てみたり、YouTubeで断片的にドラマ版を観たりして補完するしかないんだけど、本当は中居正広さん主演のドラマ版を観てほしいんだ

合わせて読みたい

正直言って、中居さんに関しては良い役者さんだとは思った事は無いし、原作に登場しないヒロインを無理やり入れてみたりする余計な脚色もしてあったりもするんだけど、令和の今の世に見ても違和感を感じない表現に演技に、千住明さんの「宿命」のピアノ演奏がピッタリと合っているのに加えて、何と言っても全11話という充分な枠のお陰で重厚なストーリーがほぼ全て語られているから…というのがその理由

現状、U-NEXTで観る事が出来る映画版「砂の器」は物語がかなり端折られており、放浪の旅を続けた本浦秀夫とその父、千代吉の過酷な旅路も短く、三木謙一の元を逃げた本浦秀夫のその後の話なんかも一才無いし、最後もちょっと消化不良気味…

U-NEXT30日間お試しページ

何より主演の2人の演技がちょっと…特に森田さん…って感じであり、このままこの素晴らしい作品が後世に残らないのは凄く残念に思えるんだ…是非、今一度ドラマ化して欲しい…

いじめ、差別がテーマ

作品に込められたテーマとは…?

この映画はアランドロンの名作「太陽がいっぱい」(アタシはマット・デイモンのリプリーしか観た事ないけど)と同じような話がベースであり、ネタバレであり、奇しくも両方の作品共に同じ1960年発表だったりする…というのは凄い偶然だったりする

ベースにあるのは親子愛なのかと思いきや、実はそうでは無く…いじめや差別がテーマだったりする

映画版を最後まで観てみると、実に身勝手な犯行なんだな…って思えるんだけど、もっと深掘りしてドラマや小説を交えてみると、秀雄の不幸な生まれと差別や偏見から逃げ回る生活…というのは幼い秀雄にとってそれはそれは過酷なものであり…偶然にも本来の自分を捨てて、全くの別人になるチャンスを得てしまった秀雄に後戻りする…なんて道はもう無かったんだな…って思える

その辺りの描写がやはり映画版は決定的に抜けているので、ドラマ版を観るチャンスがあれば是非ドラマ版の視聴をオススメします

アタシは心にグッとくる映画を観ると、その現場に何時かは行ってみたいな…と、簡単に思ってしまう惚れやすい人なんだけど、映画「The Godfather」の舞台であるイタリアはタオルミーナと、この「砂の器」の舞台である島根県の亀嵩には死ぬまでに行ってみたいなぁ…って思ってるんだ( ˘ω˘

人気ブログランキング
人気ブログランキング

-映画
-