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アニメ・漫画業界が危機に?インボイス制度ってどんな制度?

もはや誰しもがボヤァ…っと聞いた事があるレベルになってきているのでは無かろうか…と思しき「インボイス制度」ですが、実際は事業主でも無い限り遙か彼方対岸の火事だったりして… でも、例えば営業職の人とか、企業の仕入れ担当をやってますよ…とかいう人は知っておいた方がいい変化だと思うエヂです⎛´・ω・`⎞

まぁ、かくいうアタシも数か月前まではこのインボイス制度について何も知らなかったのですが、丁度先日もヤフートップなんかで「アニメ・漫画業界がインボイス制度で廃業の危機?」みたいなニュースを見て、これは知っておいた方がいいな…と勉強してみた次第です

インボイス制度ってなんなの?

簡単に言うと、「消費税のシステム改革」なのですが、一般消費者の消費税に何か変化が起こるわけではありません

だからアタシも知らなかったし、実際多くの人にインボイス制度って知ってますか?と聞いてもしっかりとした答えは返って来ないワケです

男子A

インボイス制度?あぁ…聞いた事はあるけど…

内容は知らん!

あんまり知ってる人居ないような…

そう…消費者からすれば遙か彼方対岸の火事なんです

では誰が関係があるのか…?

関係があるのは「なんらかの事業を行っている人」であり、「関係がある」という括りで見れば、大企業~中小企業から街の喫茶店から八百屋さんまで、規模の大中問わず関係があると言えます

しかしながら、一番関係がある…というか、この制度によって懐事情が大きく変わってくるのは「売上高1000万未満」の事業者です

「売上高1000万未満」の事業者はこれまで消費税を預かりながらも、支払いは免除されていたのですが、このインボイス制度に登録する事によって預かった消費税の支払い対象になってしまう=利益が減る…という事になってしまいます

男子A

一般消費者には関係無さそうだな…

良かった!!

しかしながら、消費者は関係が無いのかというと必ずしもそういうワケでは無く、広義で捉えると結局我々消費者にも値上げとして降りかかってくる可能性が多いにあるので、やっぱり無関心ではダメなのかな…と

消費税を「預かる」とは?

コンビニエンスストアに行って¥200円のお弁当を購入すると、消費税が入って¥216円支払う事になります

で、アタシはこの消費税を国では無くコンビニに支払っています

これはアタシ達が支払った消費税をコンビニ側が一旦預かって、後に国に納税する…というシステムになっているから

ではどのようにしてこの消費税は国に納められるのか…

コンビニ側はお弁当を作るために原材料を購入しますが、ここで仕入れ業者に対しても消費税を払っています

仮に原材料費を¥100円としたら消費税は¥10円

コンビニ側は私から預かった¥16円(軽減税率)の消費税から原材料の消費税¥10を差し引いた¥6円を国に納める事になります

これが消費税の仕組み

バトンリレー方式による消費税納税
  • 原材料費¥100円=消費税¥10円
  • 販売価格¥200円=消費税¥16円(軽減税率)
  • 販売時の消費税(¥16円)-仕入時の消費税(¥10)=納税額(¥6円)

日本政府にとってこの「消費税」というのは特別な税収であり、ガンガン取って行きたい税金の急先鋒でもあります

理由は、老若男女だれからも取れるから…

働いている人だろうが、既にリタイアした人だろうが、アイスクリームを買いに来た子供からでも問答無用に取れる凄く貴重な税収が消費税…⎛´・ω・`⎞

今後、ますます高齢化が予想されるけど関係無く取れるのが消費税…

だから例えば海外との事業を行っている会社なんかは非課税になるので、税務署が特に厳しく目を光らせていたりします

アニメ・漫画業界の危機とは?

これまでこの消費税の支払いを免除されていた「売上高1000万未満」の事業者からもしっかりと税金を取ろう!というのがこのインボイス制度の狙うところであり、この売上1000万未満が多いのがアニメや漫画業界で働くフリーランスの方々なのだと思われます

インボイス制度以前から賃金が低いのに重労働で…このままで日本ではもう出来ない…みたいな話は聞いた事がありますが、漫画やアニメの現場に携わる方や出版会社のライターの方のように仕入れがほぼほぼ伴わず、自身の腕だけで稼ぐ仕事の場合、売上1000万ってのは中々難しいのかもしれません

で、このインボイス制度に参加しない事も選択出来るようになっているのですが、そっちを選択すると国が用意した「適格請求書」なる請求書が貰えず、これが無いと仕入れ業者が支払った消費税の還付が受けられない…つまり…

仕入れ業者が還付を受けられない…_(┐「ε:)_
  • 原材料費¥100円=消費税¥10円(適格請求書無し)
  • 販売価格¥200円=消費税¥16円
  • 販売時の消費税が引けないので、販売時の消費税(¥16円)+仕入時の消費税(¥10)=納税額(¥26円)

となり、適格納品書を発行出来ない業者から原材料を購入すると、販売時に仕入れ時の消費税の還付が受けられず、販売業者が仕入れ業者の分の消費税まで支払う事になってしまいます

当然、販売業者側からすればそんな仕入業者は選びたく無いのは至極当然の話になるので、じゃ、別のところから仕入れましょうか…という事になるでしょう…という事なのですが…実はそう簡単では無いと思っていて…

そもそも日本の産業ってそんな受け皿が沢山あるワケ無い筈なんですよね…

偉い人A

君の会社の代わりなんて一杯あるんだ!

って…あれ?あったっけ?

これまで年収1000万未満の事業者は消費税を支払わなくて済んでいたので、体勢的に益税を組み込んだ価格で事業を行っており、今回の法制度改革によって登録事業者になる→消費税を納めなければならなくなる→これまであった利益が減る→値上げをせざるを得ない→無理なら廃業…という流れになるのは容易に予想できる事…

仮に値上げ出来たとしても、最終製品価格が上がる方向に向かう事になり、消費者にとってもいい事はありません…という話

分業体制の上に成り立っている製造業というのは、日本においては凄く多いと思われ、これがアニメや漫画制作現場を正に直撃しようとしているワケです

しかし、消費税のこのシステム…こうやって紐解いていくと中国の領収書システムと何ら変わりは無い事に気付きます

うわ~ややこしい…と、かつて思ったシステムの簡略版ですねこれ

何で今なの?という疑問…

しかし…よりによって何故、今なのだろうか…と思うのだ…

だって、まだまだコロナ禍は全然終焉に向かっておらず、少しwithコロナのモデルがようやく構成されつつあるくらいのこのご時世に、国が弱者を殺しに掛かる…とは…_(┐「ε:)_

政治屋め…

売上1000万以下の事業者からすれば、法律によって止めをさされかねないこの改革…耐えられる体力がある時ならいざ知らず…

弱者に給付金を配りながら、その弱者から税金を取り立てる法律を制定するなんて…左手で握手しながら右手で殴りかかってくるようにしか見えないのですが、既に賽は投げられてしまったワケです…⎛´・ω・`⎞

このインボイス制度…議論され出したのはコロナなんて全く無かった頃なので、急に降って湧いた話では無いワケですが、何となくややこしく変な名前(インボイス制度)もあり、制度が始まる直前の今になって各所で問題になり始めている…というのが現状

で、昨日またニュースになっていたのが売上1000万円未満の事業者が新たに課税事業者に登録すれば、当初3年間は預かった消費税の2割だけ納税すればいいよ!(3年間はな…)って救済措置

エヂ

やった!!2割だけならまだマシだわ!

日本政府グッジョブ!!

ぃゃぃゃぃゃ…

最初から決まってたんじゃないの?って思うんですけど…

インボイス制度は来年10月の導入に向けて、世論の様子を見ながら現在進行形でシステムが変わっている最中…って事ですかね


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