コロナ 旅ログ

【旅のおもひで】香港であったコロナ(SARS)騒動

今から19年前…時は2003年頃に香港を襲ったSARSという感染症を覚えておられる御仁はいるだろうか?正式名称は「重症急性呼吸器症候群」という名称なのだが、正にCOVID-19みたいなやつが当時、ベトナムや香港で小規模な感染爆発を起こしており、特に香港はアモイガーデンという高層マンションでクラスターが起こり、同年3月31日には、10日間の隔離命令が出された…というあれであるが、何を隠そう私は当時香港に居た…。

どうもエヂです。⎛´・ω・`⎞

あの当時アタシは香港に居た…

歴史は繰り返される

ローマの歴史家

尚、このSARSであるが、流行は2002年~2003年となっており、当時のニュースでも香港のアモイガーデンでのクラスター(当時は集団感染と呼ばれた)は毎晩のように報道しており、香港に行く予定のアタシを嫁も心配していた…

女子A

なんか香港で変な病気が流行ってるって…

大丈夫なん?今度行く事なってるやん!

ほんまや…アモイガーデン?

これは出張中止なるかもしれんわ…

エヂ

そしてこの香港のSARSこそ、今世の中に蔓延しているコロナウイルスの仲間であり、当時は今ほど感染拡大せずに収束しただけだったのです…

つまり、コロナ騒動というのはもっと早く起っていても全然不思議では無かった事であり、そう思うと私達が暮らすこの世の中というのは昔からかくも不安定な状態にあるんだ…という事が解ります

人々が動き、接触し、フラグが立ったところでたまたま条件が整うと感染、そして更に不運が重なると拡大…今回のケースは何がどう作用したのかは解らないが、多数あった中で最悪のシナリオを引いてしまったのかもしれない…

結局のところだ…

結局のところネットにはじかれたテニスボールは

どっち側に落ちるのか誰にもわからない

ネアポリス王国の死刑執行人

仲間意識を優先、出張決行!

そして冒頭でも言いましたが、私はその当時も香港に居たワケで…あの当時SARSという謎の奇病を恐れて海外から香港への入国者は減少こそしたものの、今のように入国制限等は無く、誰でも香港に入境する事が出来た

偉い人A

ええか!

こんな時こそ一緒に居たら仲間意識みたいなのが出る!

「あぁ…こんな大変な時でも来るんやな…」ってなるぞ!!

ぃゃぃゃぃゃぃゃ…ならんて…

おかしいだろ…

エヂ

めちゃくちゃであるが当時、本当にこんな感じだった

嘘やろッ!!

風邪とかは気合と根性で何とかするものであり、風邪引いたらはってでも(症状を見せに)会社に来て、身代わりとなる人に引き継ぎをした後に帰宅する…というのがマナーだった。

飲み会は朝までで、酔って寝たり、中座するなんてとんでも無いのだ。今思えば、コロナより蔓延していた気合と根性論が凄かった…。

因みに当時、香港でSARSという名詞はあまり使われていなかった記憶がある。コロナもそうだけどSARSよりも疫病disease(ディジーズ)という表現を使っていた記憶がある。

風邪を引いたら帰れなく恐怖

私に下されたミッションは通常通り、香港に行って客先を訪問する…食事もあり…というやつだったが、日本を発つ時に当時の上司に言われた言葉は今でも忘れない…

偉い人A

絶対、風邪引くなよ!!帰れなくなるぞ!!

絶対風邪引くな…って、どうすればいいんだよ…_(┐「ε:)_

人間誰しも風邪なんてひきたくない…

そして実際、香港に着いてみて人の少なさにちょっとビビる…やっぱり入境者が極端に減ってるじゃぁないか…:(;゙゚'ω゚'):

取り敢えず寝る前にベッド脇にビチャビチャに濡らしたバスタオルを掛けてからサンミゲル(香港のビール)で晩酌していたのを覚えている

乾燥したホテルの部屋で風邪を引かないようにするには加湿…

因みに加湿器は英語でfumidifier(フューミディファイア)であるが、そんないいもの当時のホテルの部屋にあるワケが無い

飲茶に取り箸が出てくる緊張感

そう、あの香港人が取り箸を使っているッ!!それだけで事のシリアスさが伝わって来たのを覚えている

中国もそうだが、香港は基本的に大皿を皆でつつき合うのが通例であり、取り箸なんてそれまで見た事無かった

まぁ…普通感染るよな…って思う

今考えたらそら感染るわ…って思う⎛´・ω・`⎞

SARSでもコロナでもこの習慣で一気に広まったのではなかろうかと思える

因みにこの当時のこの「取り箸」という習慣はSARSが流行ったほんの一瞬だけ使われ、直ぐに直箸に戻った…

今思えばそのくらい当時の疫病への認識というのは緩かったのだが、コロナ以前に今のコロナのような状況を予見できる人も居なかったし、当時から見ても今のような状況は悪夢でしかないし、仮に未来から来たジョンタイターを名乗ってあの当時の人に今の事実を伝える事が出来たとしても誰も信じないと思う

SARS収束!香港凋落の終わりの始まり

結局、幸いアタシもSARSを患う事も無く帰国…

そしてSARSは僅か1年程の間に急速に収束していき、やがて何事も無かったかのように収束…世界はSARSの事なんて忘れた…

香港という世界のハブを襲ったSARSという未曽有の危機は病気としては収束したように見えたが、この騒動は香港を中心とする華南地区一択の危うさというのを印象付けるには十分であり、そして顧みれば、これをキッカケとして上海を中心とする華北地区への投資が加速していったのは明らかである

香港で発生して、香港で収束した極地的な流行病は、香港という土地のリスクだけを印象付けてしまい、結果として、SARSは世界のサプライチェーンが華北へと移動を加速するキッカケとなってしまったのだった…

そして2010年以降、香港に代わり金融・経済都市として急成長を遂げた上海が後に疫病でロックダウンされるとはよもや誰も考えもしないのだ…_(┐「ε:)_

そう…歴史は繰り返す…⎛´・ω・`⎞


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