映画

太陽がいっぱい【アラン・ドロンの色気がヤバい】

昔から映画好きではあるんだけど、元々はハリウッドムービーばかり観ていて、日本を含む他の国の映画の事を勝手に「大した事ない」と過小評価していた節があるエヂです⎛´・ω・`⎞

でも、最近はU-NEXTやNetflixのお陰で観やすくなったのもあって、日本の映画なんかも手を出して初めて来たりして…そんなアタシが今回観たのが1960年のフランス映画「太陽がいっぱい(Plein Soleil)」って映画で、日本でも凄く有名なんだけど、若い人はリメイク作品「リプリー(The Talented Mr.Ripley)」の方が馴染みがあるかもしれない

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分かりにくい序盤

美しいイタリアの風景も凄く良い…

この映画は1960年と流石に古いのもあって、視聴するには少しハードルが高く、特に前半のキャラクターの内面描写が乏しいのもあり、導入部からつまづきそうになるんだけど、そこを過ぎれば後半は…って感じなので、それこそ「リプリー(The Talented Me.Ripley)」を観てからこちらに取り組むと、より分かりやすいと言える

個人的にはトム・リプリーがフィリップ(リプリーで言うところのディッキー)を嫉み、殺害するに至る動機…っていうのがイマイチ分かりにくく描かれているように見えて…ぃゃ、充分散々な目に遭わされてるんだけど、我慢しているような描写があまり無いまま「いきなり刺した」って感じに見えるんだ

「リプリー」の方は可愛さあまって憎さ100倍であり、そこに更にディッキーへの恋愛感情も入り、更に罵られて拒絶されて突発的に…という描写があるので分かりやすかったんだ

そう言う意味で、説明が無いと分かりにくい「太陽がいっぱい(Plein Soleil)」の前半はちょっと興味を削がれる人がいるんじゃないかな…って思う

面白くなる中盤以降

太陽がいっぱいのリプリーは生粋のワル

ただ、ダルい前半を超えれば、中盤以降は凄く面白く、アラン・ドロンがマット・デイモンのバージョンよりも堂々と悪人を演じており、非常に良いし、何故か「捕まって欲しく無い」という感情を覚えてしまう

時代設定もあって、警察の包囲網が簡単に突破出来たり、パスポートが簡単に偽造出来たり…と現代では通用しない描写も多いんだけど、変な場面や腑に落ちない場面は無いし、フレディがトム(つまりフィリップの)の居場所を突き止める理由も解るし、フレディを殺害してからの描写は、まるで犯罪に加担しているかのような気分にさせられるような緊迫感があり非常にハラハラする

全てを欲しがるトム

ラストが良い映画ってそれだけでもう最高

「The talented Mr.Ripley」のトムはどちらかと言うと突発的に犯罪を犯して行くのに対して、「太陽がいっぱい」のトムは野心家であり、最初からその手に全てを欲しがっている…というのは両作品の大きな違い

最終的に嘘で固めた人生を選んでしまったがために嘘を嘘で埋めなくてはいけなくなった描写で終わる「リプリー」に対して、正反対と言っていいラストシーンは実に見もの

振り返ってみると実に起承転結がしっかりとした曖昧さの無い映画であり、最後は映画という娯楽の終わり方として最高だったと思うし、それに更に華を加えているのがニーノ・ロータの奏でるメロディーなんだけど、この音楽が、恐らく誰しもが一度は聴いた事があるのではなかろうかと思われる旋律で、アタシはまさかこの聞き覚えのあるこの音楽が「太陽がいっぱい」のメロディで、それもあの「The Godfather」のテーマでお馴染みのニーノ・ロータの曲だったなんて…と結構、衝撃を受けた

加えて、稀代の男前と呼ばれたアラン・ドロンの魅力は本当に素晴らしく、ワルの雰囲気漂う優男…って感じはウブで知的なマット・デイモンのトム・リプリーとは真逆かもしれない…

リプリーのお蔭でこんな神movieに巡り合えるなんて…映画って本当巡りあわせだなぁ…って感じます( ˘ω˘

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