映画

2001年宇宙の旅【何年経っても色褪せない難解傑作サイファイ!】

この映画はアタシが青春時代に観た映画なんだけど、製作は1969年と…アタシの青春時代からしてみても既にオールディーズだったのに、今改めて見返しても凄いなぁ…と思える事に驚きを隠せないエヂです⎛´・ω・`⎞

鬼才スタンリー・キューブリック監督作…と聞いて、じゃぁ、中々難解なんだな…と解るアナタは映画好き…

今日は何観よっかな〜、SFか…これでええかwみたいな軽いノリで観ちゃうとケガをする…

舐めると痛い目を見るアート作品

そんな映画です

あらすじ

/

舞台は400万年前の地球…

人類の祖先である猿人(ヒトザル)がまだ野生味溢れる暮らしを営んでいた時代…

猿人の中の一匹が謎の黒い石板「モノリス」に触れた事から動物の骨を武器にして戦う知識を得る

やがてその個体は仲間に道具を武器にする事を教え、群れを率い、やがて生物界の頂点へと君臨するようになる…所謂、人の誕生である

時は現代…

発達した脳によって劇的な進化を遂げた人類は、街やコミュニティを作り、それを世界中に広げるようになり地球に人が未踏の地は無くなった…

そして、ついには地球外の宇宙へ開拓するまでになった時代に月の採掘場から謎の黒い石板「モノリス」が見つかり、「モノリス」から信号が発信されていて、その信号が木星に向けられている事が判明する

2001年、人類は人類初の木星有人探索をするまでになり宇宙船船長のボーマンとその乗組員達はAIを活用した最新鋭のコンピュータであるHAL9000が制御する宇宙船で木星探索に向かう…

旅は一見、順調に見えたが、途中でHAL9000がおかしな事を口走るようになったり、故障してもいない部品が壊れていると言い始め、ボーマン船長はHAL9000の能力に疑念を抱き始める…

あまりにも壮大過ぎる前半

何も予備知識無しで視聴してしまうと、前半30分もある猿人シーンや、ただ延々と続く黒い画面に「映画を間違えた?」とか、「テレビ壊れた?」と思ってしまうのはもう必然なんだけど、アタシが初めてこの映画を観た時は確かに何の予備知識も無しに観たんだ

何か…めっちゃ難しくないか…これ…

映画を最後まで観て、更にこの映画の内容を噛み砕いた時に初めてこの前半パートの意味が見えるようになっており、ワケが解ってからスタンリー・キューブリック監督の意図するものを少しだけすくい取る事ができる…そんな感じになっている

ぶっちゃけ、個人的にはこの映画を「SF」のくくりでただ見始めた人は最初の猿人パートでイヤになって2度と観ないと思うので、最初から物語の大筋を理解した上で視聴するのをオススメする

因みにアタシが何の予備知識も無しに最初から最後までこの映画を観て名作に出会えた理由は、当時めちゃくちゃに時間をかけてレンタルビデオ屋でその日観る映画を吟味(パッケージの絵と、パッケ裏の説明のみ)したもんだから後に引けなかった…というあの時代特有の事情があったりするんだ

ま、当時は最後まで観ても意味が全く理解出来なかったんだけど…_(┐「ε:)_

斬新な撮影技法

この映画が制作されたのは1969年…

当たり前だが、当時CGなんて無いし、今みたいに飛行機を急降下させて無重力シーンを撮影したり…なんて事は出来ない…

なのに…である

映像もアーティスティックで美しい

なのにこの映画ではそれっぽく無重力状態が再現されていて、それはある時は役者の頑張りによって、またある時は壮大なセットによる力技なんだけど、未だにどうやって撮影しているのか良く解らないシーンもある…という、当時の人はもう本当にビックリしたと思うのだ

だって、人類初の月面着陸は1969年7月20日であり、この映画が上映されたのは1969年3月1日なんだから…

取り分け凄いのは宇宙船内外の描写であり、内部は重力を無視した動きが不思議な感覚で、一部は宇宙船のセット自体を回転させて撮影されている

宇宙船外の描写はミニチュアを活用しているんだと思うんだけど、1969年撮影とは思えない「それっぽさ」に満ちている

キューブリックが見た未来

残念ながらキューブリックの見た未来よりアタシ達は未来の世界に生きながらにして未だ木星はおろか火星の有人探索も実現しておらず、キューブリックの想像した未来はまだ先のものなんだ

でも、1969年のそれもまだ月面着陸もしていない時代にタブレット型の端末や声帯認証、特筆すべきはAIを活用した会話出来るコンピュータの登場を予見しているのは神掛かっていて震える

キューブリックが予見した未来の世界…

この映画は恐らくAIが反乱を起こす初めての映画なのだろう…と思うんだけど、ターミネーターのスカイネットとの違いは、AIが反乱を起こしたのはあくまでも人間の矛盾した命令が原因である事であり、この辺りが明らかにされる後半パートは凄く怖い

かのホーキンス博士もAIはいつか人類にとって脅威になると言っていたのは有名な話なんだけど、1969年に問題提起されたこの問題が2023年のAIの夜明けと重なる今になると、凄く現実味を帯びてくる

やや斬新過ぎるキライはあるものの、凄く芸術的であり、予言的でもあり、ストーリーも面白いのでサイファイ好きな人は是非一度視聴してみる事をオススメします( ˘ω˘

人気ブログランキング
人気ブログランキング

-映画
-